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朝起きたら自キャラになってた:避難所
- 1 :Furcifer ◆MwNTY7GtwI :06/08/14 18:16:42 ID:xE5Y6dr0
- 朝起きたら自キャラになってヴァナにいた。。。という前提で
ストーリーを作っていくスレ、の避難所です。
前提さえ満たしていれば、大抵どんなブッ飛んだ設定で物語を展開してもおk!
基本的に作者様毎の物語はそれぞれ別物です。互いに矛盾や理不尽があってもおかしくないです。
あと、ででおの話を書かれても構いませんが、ででおの話を書く趣旨のスレじゃないです。
保管庫
ttp://ss.ga4.net/
ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/FrontPage
前スレ(保守し損ねましたごめん…! orz)
お題:自キャラになった、でお話を書くスレ12(dat落ち)
http://live19.2ch.net/test/read.cgi/ogame/1153151289/
さしあたってこちらに避難&誘導させていただきます。
ネ実に13を立て直すか、ここを13として続けるかはそれから考えましょう。
- 2 :(・∀・):06/08/14 18:17:22 ID:xE5Y6dr0
- 朝、起きたら自キャラになっていたFFXIプレイヤーたち。
ステキに過酷なヴァナ・ディール、笑いと涙の右往左往。
俺たち“来訪者”を排除していく、謎の集団も現れた!
この異世界に出口はあるのか?
リアルに帰還できるのか?
熱血、友情、ラヴ、バトル! 陰謀、シリアス、ギャグ、微エロ!
俺たちの明日はどっちだ!?
- 3 :(・∀・):06/08/14 18:17:57 ID:xE5Y6dr0
- 共通設定。これは絶対ではありません。
ある程度共通していた方が、読み手の方も分かりやすいのではという意図のものです。
参考程度に留めて、投下する方が自由に想像し設定してください。
LPは映像付きが多い (例:Yurifina氏のSSでは映るが、Lead氏のSSでは会話のみ)。
冒険者証明書は金属カードで、邪魔にならない所に魔法で入っている。競売は魔法紙で取引されている。
みつめる(/c)はとても嫌な視線扱い。時間感覚はリアルと同じ。tell等のSay・sh・echo以外は念話。
リアルからヴァナに入り込んだ人々の事を「来訪者」と言う。
いわゆるGMと同じ姿の連中がいて、「フェイト」という組織を形成し、洗脳した来訪者「黒マント」を使役して来訪者達を狩っている。
レイズは意識不明(戦闘不能)に有効だが、完全に死んだ者には効果が無い。
- 4 :(・∀・):06/08/14 18:18:26 ID:xE5Y6dr0
- キャラ紹介テンプレ
初出: 別スレ同番の人もいるようなので、スレも併せてお願いします
PC(仮)名: / 中の人:
種族フェイス:
ジョブ&Lv:
特記事項:
活動エリア:
あらすじ:
他キャラとの接触:
独自レギュレーション: 共通設定(?)と目される設定とは敢えて変えてある部分を明記するのはどうでしょう
- 5 :(・∀・):06/08/14 18:23:38 ID:???
- というわけで、まとめwikiの方に誘導してきました。
蟹の皆様、しばしお邪魔致します。
- 6 : ◆V9Blnd6aVs :06/08/14 19:50:22 ID:???
- 試験期間中にスレ無くなってんだろうなと思ってたら、まだあったのね…w
もう無い物だと思ってたから、書いてた文章全部消しちゃったよ。
orz
- 7 :(・∀・):06/08/14 20:22:36 ID:xE5Y6dr0
- 大丈夫!記憶をトレースしてもう一度書き直すんだ!
キミならできるさ!
- 8 :ユリフィナ_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:30:54 ID:/ld3jk3w
- 投下したのにorz
ちょっとした短編なのですが、誰にも読まれないのも
悔しいので再度こちらに投下させていただきます。
- 9 :ユリフィナ_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:32:24 ID:???
- ベッドの上に、まるで置物のようにすっかり重くなった体を転がしてうめいていると、
心配そうなモグタンが枕にうずめていた私の顔を覗き込もうと現れた。
「ユリ〜?どうしたクポ?」
「・・・疲れたの。・・・しばらくほっといて。」
「疲れたなら、マッサージするクポ?」
なんだか、丸っこい手をなんとなくワキワキさせているような仕草をしながらニコニコと微笑むモグタンを、
死んだ魚のような覇気のない目でしばらくじっと見つめていたが、もう一度、枕に顔をうずめた。
「じゃあ・・・お願い。」
「任せてクポ〜!じゃ、脱ぐクポ。」
着替える事すら億劫で、さっきまで着ていたAFは適当にそこら辺に脱ぎ散らかしたままで、
今はシャツくらいしか身に着けていない。これ以上何を脱げというんだこのエロ生物は。
シャツの裾に手をかけるモグタンをそのままにして、私は呟くようにこう言った。
「モグタン、人間にはね、冗談が通じる時と通じない時があると思うの。」
「・・・・・・ごめんなさいクポ。」
シャツの裾を元に戻すとモグタンは逃げるようにどこかへと飛んでいった。
「・・・白魔道士なんてやめてやる。」
魔法の使いすぎの為か、鈍く痛む頭を抱えてしばらくの間、文句をグチグチ垂れ流していた。
- 10 :ユリフィナ_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:32:47 ID:???
- 私がこんな状態になった原因は、私が元の世界に帰るためにオルデールに向かうより前に起こった。
私、ユリフィナとユファファの茶髪ポニーテールタルタルコンビに、と言っても私は髪の毛をおろしているが。
連邦のコートに身を包んだらどう見てもシャントット先生なリポケケに、
相変わらず美人オーラ全開のアリアちゃんとカーディアンのテティスさん、
さらには食事処だというのにやっぱり白サブリガで食事をまずくしてくれているヒゲオヤジさんという
フルメンバーでウィンダスのレストランで昼ごはんを食べていた。
テティスさんはカーディアンだから食べられないけれど・・・。
これだけの人数になると机のは食器でいっぱいだ。特に、食器がタルタルサイズなために
ヒュームのオヤジさん、エルヴァーンのアリアちゃんの前にはタルタル3人前の食器があるし、
どういうわけか、タルタルなのにユファファの前には5人前の食器がおいてある。
これでワリカンというのだから、不公平なことこの上ない。
・・・そう言えば、ワリカンって言い出したのはユファファだったっけ。
「おばちゃーん!スペシャル山串セットおかわり!」
そしてユファファの6皿目・・・。それだけ食べれば私やリポケケよりもずっと大きくなるわけだ。
「ユファファ〜、そんなに食べたらお腹壊すよ〜?」
リポケケが心配そう、というより不満そうにユファファを見つめる。
私はというと、さっきからほとんど氷水になっているオレンジジュースをズズズと音を立てながら
不満オーラを全開にしながらジトッとユファファを睨んでいた。
周りをみまわしてみるとみんな私やリポケケのように不満そうに・・・という訳ではなかった。
- 11 :ユリフィナ_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:33:15 ID:???
- テティスさんは食べていないから支払わないから関係ないといった風だし、
アリアちゃんはなんだか熱のこもった視線で食事にむさぼりつくユファファを見つめて
今にもユファファに食いつかん勢いだし、
オヤジさんはヒゲを撫でながらただにこやかに微笑んでいるし・・・。
みんな本当にワリカンでいいの・・・?一人前しか胃袋に入らない私とリポケケは不満でいっぱいなんだけど・・・。
「へーきへーき!まだまだ入るもん。今日朝ごはん食べ損ねちゃったからお腹がすいちゃってさ〜。」
まだ食べる気なのかコイツ・・・それに、朝ごはんを食べなかったとかそういう次元の量ではないような気がする。
スペシャル山串セットを受け取るユファファを見つめながら、
もう、自分のお代だけ置いて帰ってしまおうかと思ったその時だ。
「あら、ユファファ。相変わらずガツガツ犬みたいによく食べてるわね。デブになるよ?」
随分と酷い事をさらりと言いながら銀髪のおかっぱ頭のてっぺんをちょんまげみたいに結っているタルタルが、
両腰に手を当ててふんぞり返りながら現れた。彼女は着物を着こんでいて、
腰には痛そうなトゲトゲがついたナックルをぶら下げていた。多分モンクだろう。
「あ、チミミじゃない。ちょっと太った?」
「なっ・・・!!背が伸びただけよ!」
コカトリスの肉に食らいつきながら、そのチミミという名前らしいタルタルのほうをツリ目で見ることなく、
ユファファもケンカを売り返す。見ていないからユファファには太ったかどうか分からないはずだけれども、
慌てているあたり、どうやら図星らしい。たしかに、言われてみるとちょっと他のタルタルよりも丸っこいかもしれない。
- 12 :ユリフィナ_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:33:41 ID:???
- 「や〜ん、チミミちゃんじゃない!相変わらずカワイイわねぇ・・・。」
そして流れをぶった切るアリアちゃん。彼女の腕はゴムのようにしなやかに伸びたかと思うと、
ガシッと彼女の服の襟をつかんで流れるような動作で自分の膝の上までチミミさんを持っていった。
そして、あっけに取られて呆然としている彼女が逃げないようにしっかりと抱きかかえ、頬擦り開始だ。
そこまでされて、やっとわれにかえるチミミさん。鈍い。
「なっ・・・!ちょ、ちょっとアリアさん!突然何するんですか!」
「ほおずり〜♪」
スリスリと幸せそうな顔で頬擦りするアリアちゃんの顔をどけようと必死に腕を伸ばすチミミさん。
もちろん、無敵なアリアちゃんにはそんな事は無駄なわけで、このままモグハウスに持って帰られる危険性も
充分あるわけで、でもって持ち帰られた後には・・・あぁ・・・思い出したくも無い。
「んで、チミミ。なんのようなわけ?まさかアリアにいじり倒されに来たわけ?」
「ち、ちがうっ!ってヤダっ!どこ触ってるんですかぁっ!!」
「ひ・み・つ♪」
あぁ・・・視線が痛い。ものすごく痛い。他のお客さんの、店員さんの、あらゆるものからの視線が痛い。
一部、チミミさんの着物の懐に手を伸ばすアリアちゃんに『もっとやれもっとやれ!』と熱視線を送っている
人もいるけれど、ほとんどの視線は軽蔑とか、侮辱とか、もしかすると同情とか、とにかく、
私の顔を真っ赤にさせてくれるようなあまり浴びたくない視線ばかりだ。
- 13 :まわりを巻き込むもの禁止!_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:34:36 ID:???
- 本当にこの人は何しに来たのだろうか。私にはアリアちゃんにいじり倒されに来た様にしか見えない。
突然、アリアちゃんがチミミさんを抱えたまま。椅子から派手に横方向へ吹っ飛んだ。
かわいそうなチミミさんは、アリアちゃんに押しつぶされる格好となり、潰されたカエルのような声を上げた。
「皆様、お騒がせして申し訳ありません。彼女には私から後できつく言っておきますので。申し訳ありません。申し訳ありません。」
テティスさんが暴走するアリアちゃんをふっとばした両手棍をしまってから、
ぺこぺこと頭(?)を必死に下げながらクルクルと車輪で器用にその場で回転をする。
彼女はそれを終えると、どこからか出した薬をざらざらと丸っこい手に乗っけたかと思うと、自分の体の中に押し込んだ。
精神安定剤?胃薬?とにかく、ストレスに効く薬なのだろう。カーディアンに効果があるのかどうか分からないけれど、
アリアちゃんと一緒に暮らしているとストレスには困らないんだろうな・・・。
「で、チミミ。本当に何のようなの?」
6皿目を平らげたユファファが後頭部をボリボリ掻きながらめんどくさそうに言った。
「うぅぅ・・・決着を・・・つけなさい・・・。」
どうやら打ち所が悪かったらしかったらしくのびてしまったアリアちゃんの下敷きになったまま、
チミミさんは喘ぎ喘ぎ言葉を続けた。
「私が・・・オバケが怖くて一人で夜トイレに行くときにガクガク震えているような奴に・・・
負けるはずが・・・ない・・・。」
かあああああっという擬音が聞こえそうなくらい見事にユファファの顔が真っ赤になった。
あー、そう言えばグスゲン鉱山に行ったときも怖いってボロボロないてたなぁ。
- 14 :まわりを巻き込むもの禁止!_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:35:02 ID:???
- 「きもちわるいってリトルワームを見ただけで青くなるあんたに負けるわけ無いじゃないっ!」
「なっ・・・!!オバケなんて存在しないものを怖がるあんたよりはましよ!!」
「オバケは存在するわよ!!!」
「しない!!!いいから決着をつけなさい!決闘よ決闘!!」
アリアちゃんに潰されたままジタバタするチミミさん。つまり、この人はよくわからないけど、
ユファファに対抗意識を勝手に燃やしていて、それで決闘を申し込みに来たってこと?
・・・どうしてアリアちゃんがいると、これだけの事を言う為だけにこうも時間がかかるのだろうか。
「いいわよ、私が負けるわけないから決闘でもケンカでもバリスタでも殺し合いでもやってやろうじゃないの!」
「その言葉に二言は無いね!なら、明日の正午にブブリムの南側の砂浜にきなさい!いいわね!」
アリアちゃんに潰されていない右手でビシッとユファファの顔を指差すと、チミミさんはアリアちゃんの下から
必死に這い出そうともがき始めた。
「決着をつけたら、その先にはなにがあるんだろうね〜。」
リポケケが、話をややこしくしそうな事を言った。
「強さを求めた先には、いったいなにが待っているんだろう。強くなっても、人には更に強くなる可能性があるの〜。
だから更なる強さを求めて、そして更に強くなる。だけれどもそれよりももっと強くなる可能性があるよ〜。」
彼女はふぅとかわいらしいため息をついた。
「戦う事に、意味ってるのかな〜?」
どうしたリポケケ!何があった。壊れちゃった!?普段はこんな事いう子じゃないのに!!
- 15 :まわりを巻き込むもの禁止!_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:35:21 ID:???
- 「リ、リポケケ?」
私はギョッとしながら彼女を見つめた。なんだか遠い目をしている彼女の口は事態を悪化させる一言を、
ためらう事も無く吐き出した。
「だから、罰ゲームとかあったほうがもりあがらないかな〜?」
「リポケケ、だからケンカはやめようとか言うんじゃなかったの?」
「?ちがうよ〜。」
何を言っているの?といった表情で頭に?マークを乗っけるリポケケ。
「罰ゲーム・・・か。」
「そのほうが盛り上がるわね。」
そして妙に燃え始めるチミミさんとユファファ。
「罰ゲームなんてやめたほうがいいわ。」
のっそりと意識を取り戻したアリアちゃんが殴られた頭を抑えながらチミミさんのうえからどいた。
「だから、勝ったほうは私とデートってサービスがつくってどうかしら?」
パチンと長いまつげの目で綺麗なウインクをしながらアリアちゃんが微笑む。
「チミミ、負けたほうはアリアとデート。これでどうかしら?」
「いいわよ。絶対絶対ぜえええったいあんたをぶちのめしてやるんだから!!」
「なんで私とのデートが罰ゲームになるのよっ!!」
簡単に説明すると、セクハラばかりするからです。心に傷が沢山つくからです。
そんな私の心の声にもちろん気付くわけも無い彼女は、綺麗に眉を吊り上げた怒り顔から一転、
ハァハァ顔になると「まぁ、デートできるならどっちでもいいわ。」なんてのたまう。
- 16 :まわりを巻き込むもの禁止!_19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:35:37 ID:???
- 「ユファファ、あんまり大事になるような事しないでね。」
「大丈夫よユリフィナ。怪我しても殺しかけちゃってもユリフィナが治してくれるでしょ?」
「・・・私?」
「頼りにしてるよっ!白魔道士さん!」
不意打ちにきょとんとしている私の背中をバシバシたたくユファファ。
「あ、白魔道士がいるんだ!よかった〜。怪我したらいたいもんね。」
「痛いのが嫌なら決闘なんて言い出さなければいいじゃないの!」
思わずチミミさんにツッコんでしまう私。
「首を洗って待ってなさい!40勝40敗19引き分けだけど、
明日の100戦目で私の勝利は確定的に明らかなんだから!」
そして無視される。
「チミミこそ、私にケンカを売ったことを後悔しても知らないからねっ!」
なんだか、面倒くさい事になってしまったような気がしてしょんぼりとしながら、すっかり小さくなった
オレンジジュースの氷をストローでつついていると、肩に大きな手がポンと置かれた。
その方向を見上げると、白サブリガのようにきらりと輝く真っ白な歯を惜しげもなく晒しながらオヤジさんが微笑んでいた。
「大丈夫だユリフィナちゃん。ユファファは絶対に負けない。」
さっき、チミミさんが40勝って言ってたんだけど・・・。そう、喉まで言葉が出掛かったがそれを飲み込んで、
私はオヤジさんに曖昧に微笑み返した。
- 17 :19 ◆/GKRtxSDWQ :06/08/14 23:36:13 ID:???
- とりあえずは以上になります。
スレ汚し失礼しました
- 18 :(・∀・):06/08/15 08:59:26 ID:???
- 全スレのログあるけど、12スレが落ちるとは思わんかった(仕事から帰ったら落ちてた)んで誰かログウプよろ・・。
- 19 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :06/08/15 23:46:45 ID:Yn+0RgLs
- 帰宅してみるとスレ12が落ちていました。
かろうじて残っているログでよろしければ・・・
ttp://up.2chx.net/up/up/1155653113.lzh
- 20 :609 ◆dWeYTO/GKY :06/08/16 02:45:00 ID:???
- 今北産業
新スレ移転おつですヽ(´ー`)ノ
- 21 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :06/08/16 21:55:41 ID:XQ97TGKm
- 出張から帰ってきたら落ちてて(´・ω・`)
移転お疲れ様です〜
- 22 :(・∀・):06/08/16 23:33:24 ID:???
- 鉄と技術の国、バストゥーク共和国の片隅にひっそりと立つ、某ヒミツ組織のちいさな事務所。
時計の針がそろそろお茶の時間を回ろうかという頃、その玄関先にちょっと珍しい人影が姿を見せた。
紅蓮の忍装束を身に纏い、頭にパンプキンヘッドIIをかぶった…ミスラ。
その片手にはお土産の箱――サンドリア名物ドラギーユ城クッキーと書かれている――を携え、
尻尾を左右にゆらゆらさせながら、扉を叩く。
「ごめんくださーい、オレオレ、オレだけどさー、クロ…じゃねえ隊長いるー?」
どこの振り込め詐欺師だろうか。しかも直接出向いたら意味がないのでは?
ともあれ、まもなく扉が少し開き、その隙間からスキンヘッドのいかついヒュームが顔を見せた。
「ご足労すまないが隊長は休憩中だ、時間を改めて…って、貴方は!?」
「おう、久しぶりだなw 邪魔するぞ〜」
「まだ謹慎中だとばかり…それにしてもミスラはないでしょう」
禿ヒュムの横をするりと抜けて建物の中に入りながら、
かぼちゃミスラはじろり、と禿ヒュムの顔を睨み上げた。
「とっくに解けたっつーの。それよか、けっこうすごい事になってるみたいだな」
「ええ…来訪者類型・乙の入国を数件確認、
同じく入国した裁定者クラスと交戦の上、あろう事か裁定者が撃破されたケースもあります」
「ほーほー…お疲れ様だなぁ。結界の出力を上げたところで、甲の奴らの浄化が速まるだけだし。
お前らの立場じゃ退去命令も出せないだろーし…オレも無理だけど」
そんなやりとりをしながら、事務所をひょいと覗き込む。
- 23 :(・∀・):06/08/16 23:34:43 ID:???
- そこにはいかにも「疲れてます(´д`)」といった風情で机に突っ伏して動かない、
ミスラの少女の姿があった。
「あー…相当本部とやりあったんだなぁw 銀次郎君抜きで乙www」
「うにゅー…」
返事とも寝息ともつかない少女の鳴き声に構わず、机の上に腰掛けて、
お土産の包みを開いていると、禿ヒュムがお茶を淹れてきた。
「粗茶ですが」
「おう、サンキュ」
ずんぐりむっくりとした器に注がれたウィンダスティーを、ずずずず〜、と啜るかぼちゃ。
「穏健派のここの前担当がトバされちまってからけっこう経つけど、よくやってるよお前ら」
「…ありがとうございます。貴方の口からそれを聞くのは、複雑な心境ですが」
「んー、まあ萌えってのは大事だしなwwww」
「というと…?」
禿ヒュムはこのかぼちゃの、以前の振る舞いからはあまり想像できなかった言動に、思わず疑問を示す。
「オレも自分の願望にはウソをつかないことにした。というわけで、
もうじき今度はオレと同じ執行者クラスが暴れると思うが、オレはどっちにもつかんから」
パンプキンヘッドの庇の影で炯々と輝く目が、言外に"お前らも手ぇ出すなよ"と命じている。
もっとも、逆らえるはずなどない、ということを知ってはいたが。
- 24 :(・∀・):06/08/16 23:36:11 ID:???
- 「丙が来るからな、なんもしなきゃ多分負けるだろ。削除派の面目丸つぶれなわけだw」
「…つまり、結界維持の方針はまだ変わらない、と」
「そそ、お前らのダイスキなミスラたんを斬らなきゃならん日もまだまだ遠いぞ。おめでとう」
多分に皮肉を含んだかぼちゃの労い。しかし禿ヒュムはその意を汲み取っても、
それに大して怒りを表すことはしない。いや、できないのだ。
黙り込む禿ヒュムをよそに、かぼちゃはひょいと机から飛び降りた。
その体からはいつのまにか丸みと尻尾が消えうせ、ヒュームの男へと立ち戻っていた。
禿ヒュムよりは多少小柄ながら、しなやかに標的の首を狩るべく最適化された体。
「あーくそ、やっぱ装備品エンチャントなしじゃ、種族性別の同時変更は維持がきついな…
元に戻さなくてもいいなら簡単なんだけどな。要研究だ」
「ところで、用件はそれだけですか?」
怒りを表すことはなくとも、疑問を感じることはある。
「おう、忘れるとこだった。そろそろ長らく空席だったバス担当が決まりそうになってるらしいぞ。
削除派が来たら御愁傷様、穏健派が来たら、まあ頑張れ」
御愁傷様。その意味は禿ヒュムにも分かったようだった。
思えば隊長始め、ここバストゥークに駐留するメンバーは、揃いも揃って『人間味を残しすぎている』。
それが彼らの処理を担当した者の、ある種の優しさであったのかどうかは、今は知る由もない。
だが本格的に来訪者達を狩り立てる事に喜びを感じるものが、後任に納まるようであれば…。
ここバストゥークに敷かれた結界と、その意義は瓦解し、彼らが彼らとして存在する意義もまた、
一人を除いては、失われることになるだろう。
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