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涙たちの物語10 『旅の行き先』

1 :(・ω・):06/05/09 07:22:35 ID:38OC3SEF
 ヴァナディールを舞台にした物語を語るスレです。
 あなたの中にあふれる物語を聞かせてください。
 
 前スレ:
  涙たちの物語9 『旅の果てに』
   http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1123780223/
   
 倉庫等(現役稼働中):
 (Wiki)http://kooh.hp.infoseek.co.jp/
 
 歴代スレや旧倉庫は>>2あたりを参照。
 次スレは、400k越えたあたりで、宣言→立て→告知を願います。
 ※この板の転送量限界は512kなので、早めに対応しましょう。

2 :(・ω・):06/05/09 07:23:52 ID:USs8H447
2

3 :1:06/05/09 07:24:42 ID:38OC3SEF
歴代スレ(新しい順):
涙たちの物語9 『旅の果てに』
http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1123780223/
涙たちの物語8 『旅の始まり』
http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1105231828/
涙たちの物語7 『旅の終わりは』(仮板からログ移転)
http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1088379577/
【したらば@FF(仮)板】
涙たちの物語6 『旅の途中で』
http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/game/6493/1077148674/
【したらば@マターリ板】
涙たちの物語5『旅が続いて』
http://jbbs.shitaraba.com/game/bbs/read.cgi?BBS=6493&KEY=1069286910
涙たちの物語4 『旅は道連れ』
http://hyakuyen.nce.buttobi.net/FF11log2/1064882510.html
涙たちの物語3 『旅の流れ』
http://hyakuyen.nce.buttobi.net/FF11log2/1058854769.html
涙たちの物語2 『旅の続き』
http://hyakuyen.nce.buttobi.net/FF11log/1054164056.html
涙たちの物語 『旅は終わらない』(避難先)
http://hyakuyen.nce.buttobi.net/FF11log/1048778787.html
(※↑ログ消滅のため【過去ログ図書館】にリンク)

【xrea】
初代 涙たちの物語 『旅は終わらない』
http://mst.s1.xrea.com/test/read.cgi?bbs=ff11&key=042463790
(※↑見れるときと見れないときがあるらしい)

倉庫等
(Wiki)http://kooh.hp.infoseek.co.jp/
(新)http://f12.aaacafe.ne.jp/~apururu/
(旧)http://www.geocities.co.jp/Bookend-Soseki/4886/index.html

ここも姉妹スレ?
今はいないフレンドへの手紙2通目
http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1103090107/l50

4 :(・ω・):06/05/09 07:33:01 ID:Amj+/eEG
>>1
おつかれさん
ありがとな


5 :(・ω・):06/05/09 09:36:21 ID:KaKQX2Lp
>>1
おつ〜・・・
でも惜しいかな・・・こっちが現行すれ

ここも姉妹スレ?
今はいないフレンドへの手紙3通目
http://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1140264545/l50

6 :(・ω・):06/05/12 14:36:14 ID:JSv9jxMd
一乙。

7 :群雄の人:06/05/13 23:28:04 ID:gDxJrGu6
念のためにこちらにも。

お久しぶりです。
と申しましても二年近く前でお忘れと思いますが、
FF11二次創作小説サイト『群雄』、リアル諸事情で中断しておりましたが、
本日より連載を再開、復活することになりました。
だいたい更新予定は週に一回程度になると思いますので、
どうぞお暇などございましたらご覧下さいませ。

なお、作者はFFをやめてから二年近く経ちますので、
内容の多くを記憶と妄想に頼っております。

笑って許して下されば幸いです。

http://www.infosnow.ne.jp/~sugata/FF/top.htm

8 :(・ω・):06/05/16 13:43:43 ID:AiNBWDd5
群雄キターーーーーー!!!!
【仕事】【何ですか?】【とんずら】

さっそくいくぜー

9 ::(・ω・):06/05/16 15:13:06 ID:Cqb+rK1+
夜の剣団 も、更新されてました!
作者さん、まってましたです♪

各作者さんへ
暑かったり、寒かったり、この頃疲れやすい日が続いてますけど
お体には十分気をつけてくださいです。m(__)m

10 :(・ω・):06/05/22 13:28:13 ID:SQ4TBuOZ
余計と思っても書かずにいられない・・。

各作者様。そして個人的に気に入ってる夜の剣団の作者様。
ステキな物語をありがとう (*´Д`*)

11 :The Phantom Pain:06/06/09 00:50:11 ID:3Lj4nzrs
毎度、失礼いたします。
先ほど、wikiさんに「The Phantom Pain」最新32話をupして参りました。
2ヶ月強もお待たせしてしまいました、申し訳ありません。

>>前スレ492さん
気になるところのつづきがようやくupできました。
楽しんでいただければ幸いです。

では、よろしければ、こちらで。
http://kooh.hp.infoseek.co.jp/?page=The%A1%A1Phantom%A1%A1Pain


12 :(・ω・):06/06/09 18:11:17 ID:NWvUdqVL
PP様キタワァ*:.。..。.:*・゚(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:* ミ ☆
作者様乙です。

さらに首を【ダルメル】にしてお待ちしています〜!ヽ(´ー`)ノ





ユールルが・・・・ユールルがぁああああああ!!!!!!(つД`)

13 :(・ω・):06/06/09 18:33:58 ID:SzXH+rvg
夜の剣団の人のとこも最新キターーーーーーーーーーーーーーー!!

ヽ(*´Д`*)ノ ヤッホーーイ

14 :(・ω・):06/06/10 16:25:38 ID:CPCiQoIx
PP作者様へ

ガルカのコックです。
ご無沙汰しております。

しばし諸事情に忙しく、中々閲覧できていない状態ですが、作品の続きの方
楽しみにさせていただいてます。

感謝の言葉を送るくらいか、読み手側はできませんが、EDまでしっかりと
見守り、読み続けようと思っています。

そして作品を描き続けてくれている作者様、全てに
"ありがとう!!"

15 :(・ω・):06/06/20 18:44:30 ID:7MQELzZ5
作者様方が帰ってきたときに見つけやすいように
age

16 :名無しの話の作者 :06/06/23 00:50:51 ID:D6atCU7p
「名無しの話」の34 −その後日−

………
……

渡すタイミングとか、日時とか。
そういったものを外すと、とたんに渡しにくくなる物がある。
たとえば、プレゼントだったり、プレゼントだったり、プレゼントだったり…。
渡しそこねた物を渡すというプレッシャーはとても大きくて
ついつい渡しにくくなるっていう事は、よくある事。
すると、ますま時間がたって。
どんどん渡しにくくなって…。
ふと気づくと、逃げ出したくなってる自分がいたりして…。

「でもにゃ〜、最悪なのは、相手がソレを待ってるときだにゃ〜」
ふーふーふーふー
熱々の鍋から皿に取った具を冷まして
はくはく
食べてるミスラ。
「「?」」
首をかしげるタル白タル黒。
「なにー?」
「まってるのー?」
と左右からミスラを見上げる。
「にゃ、なんでもないにゃ」
と鍋へ手をのばす。
「なの?」
「?」
一緒にタル白タル黒も手を伸ばす。

今日の鍋は団子鍋。
甘〜いミスラお手製ダンゴが入ってる………わけじゃない。
くつくつ煮えた鍋はとても良い匂い。
サケやニシンやイワシの魚団子は混ぜ込んだ貝が隠し味。
鳥・豚・牛の肉団子は脂身の割合が旨味の秘密。
たっぷりの野菜とキノコが深みの素。
そして、ほんとなら味の合いにくい魚と肉をうまくなじませるミスラ入魂の出汁。
頃合いの良くなった団子を食べるのには、東の国のお箸という道具。
片手に二本の細棒を持ち、はさむように使うもの。
フォークで食べたら簡単なのだけど
「鍋はお箸にゃっ」
とミスラが主張したから、みんなでお箸。
タル白タル黒ガル戦も、冬の間の鍋三昧で、すっかりお上手。

17 :名無しの話の作者 :06/06/23 01:03:41 ID:D6atCU7p
「くっ、このっ」
ひとり苦労してるのはタルモンク。
欠員補充で呼ばれたはずなのに、なぜか、お箸相手に格闘中。
表面ざらりの団子たち。
なのに箸から逃げていく。
はさんで…
グリン
はさんで…
コロン
「くーっ」
いっそ手でつかもうとしたのだけれど
ジロリ
ミスラににらまれたから、いまだお箸と格闘中。
「くくくー」
大きくもない取り皿の中を、グリグリコロコロ逃げる団子たち。
グーグーいってるおなかに耐えて、追っかけ回してはっと気づく。
手のひらにお箸を握り混み
プスッ
突き刺してしまえば、簡単だった。
「やたー」
思わず声が出る。
けれど
「にゃ、握り箸はいけないのにゃ。不作法なのにゃ」
とミスラに怒られた。
「いけないのー」
「ねー」
とタル白タル黒も。
「うう…」
タルモンクにとってお箸を使うのは、カタール操るよりも難しく、タコと殴り合うよりも手強い修行。
「…百裂拳…」
多分それでも勝てない相手。

「ちゃんと野菜も食べるにゃ」
言ったのはタルモンクへだけど
「んーわかってるぅ」
ガル戦がおっきなお箸ですくうと、野菜がごっそりなくなる。
「まだまだあるにゃ」
ミスラの脇には、大皿一杯の具材。
「………」
車座になって食べる中、ひとりお箸が進んでない。
それに気づくミスラ。
「どうしたにゃ。たべないにゃ?」
「……」
返事がない。
「にゃっ!好き嫌いはよくないにゃっっ。食は命の源にゃっ」
キッとにらむミスラ。
「そんなことじゃ、強い子良い子にはなれないにゃっ」
「……」
やっぱり返事がない。
「にゃ〜」
カックリと耳を下げるミスラ。
ややうつむき加減のエル騎士は、鍋を見てるようで見てない。

18 :名無しの話の作者 :06/06/23 01:04:37 ID:D6atCU7p
ヒュム戦がパーティに来なくなって、最初はすごく荒れてたエル騎士だけど、だんだん勢いが無くなった。
このごろは、言葉も減ってる。
それに影響されてか、みんながぎくしゃくしてるようにも思える。
だから、一生懸命美味しい物を用意して、話題を引き出そうとしてたりするのだけど。
−…なんとかしないといけないかにゃ…−
と考えてみたりもする。
でも
興味本位でつっつくのは好き。
本気で口を出すのは好きじゃない。
男女の仲に割り込むバカは、チョコボに蹴られてお星様…という伝説があるとかないとか。
でもでも
やっぱりこんなのは好きじゃない。
みんなで楽しく愉快に面白く。
それがパーティのいいところだから。
−パーティのピンチを救うのはリーダーの義務と権利とお仕事なのにゃーーーーっ!!−
轟っっ
心で炎が燃えてくる。
熱い炎が燃えてくる。
轟轟っっ
背中で火柱燃え上がる。
激しい火柱燃え上がる。
キラキラキラ
ついでに猫目にお星さま。
ぷりてぃーきゅーてぃーふぁんたすてぃっく。
でもでも…
ミスラはリーダーじゃ無かったような気がするのだけど?
「んじゃ、サブリーダーでもいいにゃ」

−つづく−

19 :名無しの話の作者 :06/06/23 01:14:56 ID:D6atCU7p
ごめんなさい、ごめんなさいm(_ _)m
とっても間が空いてます。
けど、前回から1ヶ月くらい後と思っていただけると、私がとっても嬉しいような気がします。
今年はタル侍が出てこれませんでした。
アレと間違われて追っかけ回されてたようなのは気のせいでしょう。
次はヒュム戦復活です。
…多分…(-_-)

20 :(・ω・):06/06/23 09:40:41 ID:ZpOl5kx7
名無しの話の作者様へ

いつも楽しく拝見させていただいてます。
作品がアップされてる度に小躍りさせていただいてます。
ヒュム戦が盾で凹まされる瞬間が大好k(略

忙しい中でのUPかと思われますが、作品の続き、とてもとてもとても楽しみにしております!!
季節の変わり目ですので、体調を崩されない様に〜!

燃えている ミスラの背中に 超期待! 

21 :(・ω・):06/06/23 10:14:13 ID:LR6PYsQr
きーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
てーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
たーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

22 :記憶の冒険者 :06/07/10 10:22:51 ID:rHyq+0Kj
あなたは覚えていますか?
初めてのキャラを造りあの世界にログインした時の胸の高鳴りを
あなたは覚えていますか?
サポートジョブをGETした時の歓びを
あなたは覚えていますか?
初めてジュノに着いたときの感動を
あなたは覚えていますか?
チョコボ免許を取得したときの嬉しさを
あなたは覚えていますか?
エキストラジョブを手に入れた時の誇らしさ
あなたは覚えていますか?
飛空挺パスを手に入れた時の高揚感を
そして、
闇の王を倒したときの魂が震えるような感動を





そして、信頼できる戦友、仲間を、あなたは今も覚えていますか・・・・・

23 :(・ω・):06/07/11 11:09:50 ID:vP3YTKYF
剣団キターーーヽ(*´Д`*)ノウホホーー

24 :夢月の邂逅1:06/07/16 14:48:28 ID:0+2hm4uV
「う……うぅむ…」
彼は倦怠感と軽い頭痛に促される様に、意識を取り戻した。
霞む視界を、頭を振って振り払う。
「む?ここは……」
神々しくも淡く、全てに慈愛を施すかの様な光の中に、自分が居る事を認める。
「おぉ、この温かい光…こりゃ月か?」
好奇心がくすぐられたのか、手を動かしたり足を振ったりして、確かな何かを掴もうとしている。

――そんな彼の目の前に、周りと同じ様な光の粒子が集まっていく。
やがて、その光景を見つめる彼と同じ――タルタルの形を成し、光が収まっていくと共に姿を露わにしていく。
「…久しぶりかな、コルモル…君の姿を見るのは…」
微かに光をその身体に残しながらも、彼――コルモルが良く知る声の主は微笑んだ。
「おぉ?…おぉ!カラハバルハではないか!おまえさんとは20年ぶりになるが元気にしとったか?」
身を置いている状況の全てを頭の端に置き、コルモルは懐かしい友との再会をガハハ、と陽気に笑って喜ぶ。
風評に『変わり者』とされている彼が、己の置かれている状況に疑問を抱くのには、僅かばかりの時間を要した。
「ん?そういや、お前さんは戦争で死んだんじゃなかったか…? とすると、ワシも死んだ?」
特異な順序でモノを考える彼を見て、カラハバルハは笑いながらも「君は亡くなってはいないよ」と付け加えた。
そして静かに「やっと、戻ったんだ…」と呟く様に語り始める。
「私達のウィンダスが…未来を望んで、確かに歩み始めた…。
 私達が守ったウィンダスは、もう大丈夫…大地が、星々が、あるべき力を取り戻していく」
光の外、彼方に煌く光の点の数々を見つめながら、「コルモル」と続けて呟く。
「君達三博士や、院長達…そして冒険者達。皆の成果だよ。ありがとう…。
 お陰で、偉大なる獣も蘇えったんだ」

25 :夢月の邂逅1:06/07/16 14:50:42 ID:0+2hm4uV
「ガハハハ!お役に立てて何より!
 それにしても、ワシ等が博士になっとる事まで知っとるとは、流石カラハバルハ。相変わらずで何よりだ!」
「…ずっと、観ていたよ」
「お?」
自分が笑っている間に、ふとカラハバルハが漏らした言葉に引っ掛かるものを感じるコルモル。
だが、彼が次に何かを考えるより先に、カラハバルハの口が動いた。
「そうだ、コルモル。前に私の貸した魔法人形…いい加減に返してくれないかな?」
「おぉ、そういえば借りていたな。今度会う時には持ってこよう」



彼等はそうして幾ばくかの時間を楽しんだ。カラハバルハに至っては、話を積極的に咲かせてその時間を精一杯楽しんでいる様に見えた。
まるで、猶予を与えられた時の流れの中で、最後の思い出にするかの様に。



やがてコルモルの意識に変化が生じる。
彼の頭の中に入り込む様に、掻き乱す様に慌しい足音が響く。

26 :夢月の邂逅3:06/07/16 14:51:30 ID:0+2hm4uV
「うう…なんだ…?」
「……コルモル。そろそろ帰らないといけない様だ…。
 私も、君も」
「お、どこへだ?」
「私は、ウィンダスを、見守る、全てに…。
 君は…目を覚まさないと」
尚も淡く輝きつづける中で、二人で腰を降ろして座っていたカラハバルハは、ゆっくりと立って、また光の外側を見つめる。
コルモルは、彼の背中に頼もしい様で、儚く、切ない様な、そんな印象を受けていた。
「…頼みごとがあるんだ」
「おおう…ワシにとは珍しい。なんだ?」
意識がどこかへ引っ張られる様な感覚に覆われながら、辛うじてカラハバルハを見遣りつつ返事を送るコルモル。
「言葉を…届けて欲しいんだ。
 偉大なる獣が蘇る為に、全てを投じてくれた、星の神子様…。
 星の神子様を支える様に手を尽くしてくれた、ゾンパジッパの子供達。
 常に星の神子様の傍でその御身を守ってくれた、守護戦士達。
 ウィンダスを常に考えてくれている院長達、他の博士。
 …そして、ウィンダスを未来へと向かわせる様に、確かに手を引いてくれた、あの冒険者達に…
 ありがとう、と」
コルモルの意識の中に、彼自身が近年知るに至った人物の、威勢の良い声が彼を呼びつづける。
それはどんどんと大きくなり、同時に彼は意識が朦朧となっていく。
「うう…何か用か…? ワシは今、満月の中で、懐かしの旧友と……」
頭の中の呼ぶ声に耐えられず、呻く様に呟くコルモルを観て、カラハバルハはその由を知っているのか、悟った様な表情を浮かべる。
彼はこれが最後を言わんばかりに、切なげに語りかけた。
「コルモル。公私混同だけど…ずっと星の神子様の傍で、支えてあげ………っっ……」
淡い光に覆わて微笑むカラハバルハを見つめながら、コルモルは最後まで言葉を聞く事無く、意識を失った。

27 :夢月の邂逅4:06/07/16 14:56:51 ID:0+2hm4uV
「おーい、博士、博士ぇー!…起きろコラァ!」
「…起きねぇな」
「どうする? 叩き起こすべきか?」
「…そっと、寝かしておいたら…」
「いや、そうもいかんだろ。飛空挺の発着まで時間無ぇし、クソ重たいコレ、さっさと渡したいしな」
動きやすそうな服装と、盗賊が好む様な短剣を腰に備えた女性が目を瞑ったままのコルモルを大声をかけながら揺すり続ける。
その横で、様相を観察しながら会話する三人の男女。
いずれも剣や盾、槍、錫杖等の装いを備えていながらその格好・人種に統率性が見られない事から、冒険者と推して知れる。
「さっさと起きないと…!!」
片手の拳を強く握り上げて、今にも殴りそうな所で、コルモルはその瞳を開く。
少し欠伸を取り、身体を伸ばしながら、霞む瞳をこすって目の前の、自分からすると大きなヒュームの女冒険者を窺う。
「ほほう、冒険者君達か。なんの用かな?」
あまりに自然な振る舞いに、唖然とする四人の冒険者達。
僅かな間を置いて、重たそうに化石を抱えていたヒュームの男冒険者がコルモルに近付き、ゴトン、と置く。
「ほれ、前に博士の言ってた貝、コレじゃねーの?」
「おお!そういえばそんな事も頼んでおったな!」
ガハハハ!と笑うコルモルに、溜息をつく冒険者一行。
「…あたしは、先に飛空挺の方へ…」
「それでは、私も」
大人しそうな、魔法使いの外套を纏ったタルタルと、柴色の甲冑に身を包み槍を背負ったエルヴァーンの両女性が、扉を開けて出て行く。
「労賃は、これで足りるかね?またいつか、ワシの研究の方に手をかしてくれたまえ」
そうして手近の机の上に置いてあった棍棒を手にとり、掲げる様に手渡す。
そこに拒絶の返答は許されていなかった。
「…どうも…」
「さあ、あとはこれを、隣のハカセに知られぬようにこっそり返さないと……」
渋々受け取る男冒険者を尻目に、ぶつぶつとコルモルは化石を見つめながら、策を講じる様に呟き始める。
用事の結末に呆れたのか、お手上げの様相を呈しながら、ヒュームの女性は扉を開けて、入り口の傍にもたれかかった。

28 :夢月の邂逅5:06/07/16 14:57:56 ID:0+2hm4uV
「さっさといこーよ。そんなのに付き合ってたら日が暮れるし」
「そうだな…じゃあ博士、またなー」
先の女冒険者に続く様に、棍棒を持ちながらも、男冒険者はコルモルに手を振って去っていく。
それまで呟いていたコルモルが、ハッと思い出したかの様にその冒険者二人へと視線を向けた。
「おおそうだ!思い出したぞ!」
「ん?」
呼び止められたものと察して、振り返るヒュームの男女。
「カラハバルハから聞いたぞ。なんでも大いなる獣を蘇らせる為に、大活躍だったそうじゃないか」
「…なんで、この人が俺達のやった事知ってんだ?」
「カラハバルハって、あの英雄のカラハバルハ? もう亡くなった人じゃん」
「って事は、博士お得意の『夢』って事か?」
唐突に言われた言葉に論議を醸す冒険者を見つつも、コルモルは独自に考えを張り巡らせる。
「……お?おかしいな?
 カラハバルハは死んどるよな。ありゃ夢か?」
「うっわ、この人自分でツッコんでるよ…」
「まぁそう言うなよ、それが博士なんだしな」
片割れで思わず率直な感想を漏らす姿を見ながら、なだめる様に男冒険者が笑う。
その間にも、コルモルは結論を出していたらしく、続けて声を発した。

「まぁ、夢でも変わらんだろ。
 カラハバルハは、おまえさん達に『ありがとう』と言っておったよ」

29 :夢月の邂逅7:06/07/16 14:59:29 ID:0+2hm4uV

この人は、一体どこまで知ってるのか。
二人の冒険者は揃って、そう心中で呟いた。だが同時に、そのコルモルの言葉に、温かいものを感じずに居られなかった。
さも満月の泉で感じた、星と月の温かさの様な、温かさを。



「そしてワシには、貸した魔法人形を早く返せと言っておった。ガハハハ!」

一瞬感じたものが崩れ去る様に、コルモルの独特の空気に呑まれる二人。
「…アホくさ。…って!そろそろ行かないと本気で乗り遅れるって!」
「あぁ、急ぐか。博士、また『夢』ん中でカラハバルハと会えたら、どういたしまして、って言っといてくれよー」
二人の冒険者は足早に去りながら、笑い話をするかの様な口調でそう言い残し、やがて扉が閉まると共に、コルモルの家には静寂が訪れる。



「まずは一つ、旧友の頼みを果たせたか…」
コルモルの記憶には、確かに焼き付いていた。月の中で見て、聴いた、カラハバルハの姿、声を。
「カラハバルハ、ワシはちゃんと頼まれた事を果たそう。おまえさんが出来ない分も…な。
 だから、魔法人形の事は見逃してやってくれ!」
ガハハハ!と一人、愉快そうに笑いながら、また一つ夢の中での頼まれごとを果たす為に、自らの家の入り口の扉を開ける。




彼が、家の傍で待ち構えていた骨工ギルドの人員に拉致され、滞らしていた、膨大な支払をさせられたのは、また別の話である。

30 :(・ω・):06/07/16 15:04:48 ID:0+2hm4uV
|・ω・`)ついカッとなって書いた。後悔はしていない。

見やすく分割するのって難しいやね…(´・ω・)
番号が二つめも1なのは勘弁してくだちい。

ウィンダスの、例のアレのアレ。脳内予想で書いた。
カラハバルハ自体は、魔晶石イベント位しか言葉が見受けられないので、勝手に口調の性格付けさせて貰いますた。
読んでくれたアナタの中のカラハバルハとイメージが違う場合は、御容赦下さい。

コルモルも、書く上で非常に難しい…。
口調なんかはある程度はわかるとして、そのボキャブラリーが余りにも掴めない。
ってワケで、違和感が無いと感じて頂ければ、幸いの極みにございます(´・ω・`)

冒険者は適当に人格付けしました。誰かをモチーフとかありません。俺の趣味です、完全に。


世間はアトルガンに加速度的に向かっているけれど、
俺は、三国が好きだぜ!!
…もう、引退してますが(´_ゝ`)

31 :(・ω・):06/07/16 15:06:49 ID:0+2hm4uV
追記:誤字脱字は、勘弁してください

それでは皆さんに良いFFライフを!

32 :(・ω・):06/07/18 12:30:47 ID:sDmKVxwA
いやいやいや、こういう話し好きだな〜。
なんとなく、未来に架ける何とかって言うクリスタル戦争時の院長のフラッシュを
思い出したよ。


33 :The Phantom Pain:06/07/18 23:23:44 ID:WHGzDTqT
毎度、失礼いたします。
先ほど、wikiさんに「The Phantom Pain」最新33話をupして参りました。
今回も1ヶ月強お待たせしてしまいました、ご容赦ください。

>>12さん
1ヶ月間も【ダルメル】させてしまいました。
その甲斐があるものになっていればいいなと思います。
しかし「ダルメルする」という動詞は自分で言ってて如何なものか。

>>14=ガルカのコックさん
ご無沙汰にご無沙汰を重ねております。申し訳ありません。
読んでくださる方がいる。待ってくださる方がいる。
それを純粋に思い出させてくれて、いつも感謝しております。
ありがとう。

では、よろしければ、こちらで。
http://kooh.hp.infoseek.co.jp/?page=The%A1%A1Phantom%A1%A1Pain


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