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今はいないフレンドへの手紙3通目

300 :(・ω・):08/04/14 00:35:17 ID:4l21SCl/
age

301 :第414章「傭兵士官学校の思ひ出」1/2:08/09/03 06:18:15 ID:XUI1hZCU
傭兵としてアトルガンに渡って、十年がたつ。
無我夢中で戦った十年間。あちらではごろつきにすぎなかった彼も、今やさる傭兵会社の中隊長にまでなっていた。
東方での戦争はいつ果てるともなく続く。傭兵としては有難いが、もう十年戦った。
死ぬまで続けるものだと思っていたこの仕事も、そろそろ潮時だと考えていた。
辞めてもしばらく食えるだけの蓄えはある。年金がもらえるかもしれない、なにしろ士官だ。
昔は、食うため、冒険心、これらだけで傭兵稼業に支障はなかった。しかし、最近はそうもいかない。
このごろ、戦う理由を考えてしまう。
冒険心などはとうに失せている。食うため、とシンプルに割り切る事もできない。辞めても食えるのだ。
そして辞める理由もない。これが最も厄介。

302 :第414章「傭兵士官学校の思ひ出」2/2:08/09/03 06:19:45 ID:XUI1hZCU
「大尉」
副官がやってきて敬礼する。副官はアトルガン皇国出身だ。
今も傭兵はあちらの大陸からやってくるが、最近はなり手もそればかりではない。
生まれが物を言う正規軍より、腕一本でのし上がれると傭兵になる者もいる。
正規軍にある、身分や出身地域による差別を嫌って、こちらを選ぶ者もいる。
この副官がどうかは知らなかった。聞いた事もない。
「何か」
「北の中隊は来ません」
「なぜ」
「撃破されました」
副官は平然と言った。
しかし、それは、
「今すぐ逃げなければならないという事か」
独り言のような隊長の言葉には答えず、副官は情報だけを言う。
「有力な敵が、既に北から渡河しています」
「兵を起こせ、10分で出発」
「了解しました」
思い立って、踵を返した副官を呼び止める。
「撃破された中隊は、どうなった」
彼女は不思議そうな顔をした。
「隊長含め、大分死んだようです。散りましたので、どれだけ残ったかも不明です」
「そうか…」
「では」
副官の去ったあと、ため息と一緒に吐き出した。
「あいつも死んだか…」
彼はたとえようのない寂しさを感じている。
今死んだと伝えられた男は、傭兵士官学校の同期生で、最後の生き残りだった。
特別仲が良かった訳ではない。
士官学校時代に、酒を一緒に飲むくらいはしたと思うが、思い出せない。
「どんな奴だったか…」
しかし彼の感じる寂しさは本物だ。
古いものは、なくさなければ得難さが分からない。それがまた寂しい。

第415章「技」

303 :(・ω・):08/09/03 07:52:05 ID:YaYIir+Z
素晴らしい
11ヶ月ぶりに続きとはwww

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