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今はいないフレンドへの手紙3通目
- 1 :& ◆bLDZf./c4g :06/02/18 21:09:05 ID:lka+M/15
- ここは前の人が出したお題でプチ小説を書いて次のお題を出すスレです
前の人が出したお題にあわせてプチ小説を書いてください
・小説の最後に次のお題になるタイトルを書くこと
・書き込み前のリロード忘れるべからず!( `д´)
・リロードしてみて先こされてしまった人は、「第〜章 外伝」とタイトルつけて
次のお題をださずに書き込むこと
・書き込み一つにまとまらない話は、メモ帳などに一度全文まとめてから
「第〜章 ○話」とつけて間をおかずに書き込むこと
前スレ
ttp://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1103090107/
鯖移転後前々スレ
今はいないフレンドへの手紙
ttp://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11/1075100271/
鯖移転前前スレ
今はいないフレンドへの手紙
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/game/6493/1075100271/
元祖まとめサイト
ttp://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/8748/
現行まとめサイト
ttp://letter-report.hp.infoseek.co.jp/
- 148 :(・ω・):06/09/09 06:56:13 ID:lHkRf4JH
- ちょ。ちょ!なんでこんなに過疎ってるんだよwwww
叩く相手を失ったらお互い叩き合って自滅するってどこまでアホの集まりなんだ。
内藤たるたる氏とかコテタイトルが叩かれてるし・・・。
「無能な働き者」のほうが有能じゃねーか。どうしてくれる。
手前ら俺のために今週以内にいけてる小説をうぷしやがれ。さもないと俺がこのスレを占領する!
・・・いや。もうこれくらい煽っても誰も見てないんだろうけどな!!(涙
- 149 :(・ω・):06/09/09 11:57:05 ID:ZwgMhVEt
- |ω゚)ノ
おまいさんも俺のために小説うぷしてくれ。
ジュノの灯篭に隠れて待ってるぞ。
- 150 :(・ω・):06/09/09 22:33:33 ID:lHkRf4JH
- >>149笑い殺す気かwwwでもまぁ復活願い。
- 151 :(・ω・):06/09/10 16:55:57 ID:AJ7Nn3Qd
- で、次のお題は?
お題によっては書くよ
- 152 :(・ω・):06/09/11 00:48:50 ID:fHFglIGA
- 次のお題
第378章「内藤たるたる物語5 アーティファクトの剣」
じゃない?
- 153 :(・ω・):06/09/11 01:46:25 ID:CYmhVKy3
- 冷静に考えてみたら内藤たるたる氏ってこういう流石だな兄弟ネタもかませるのか
- 154 :(・ω・):06/09/12 15:13:51 ID:/Ki0Oaop
- 内藤たるたる物語書きたくないなぁ…
元のキャラが他の人のものだから、イメージ損ないそうな希ガス
他のお題じゃダメ?
- 155 :(・ω・):06/09/12 16:39:49 ID:Z/PNxxo/
- 俺は読み手側なんだけど、
確かに他人のキャラをお題にされると、やりづらいだろうなと思った・・・。
- 156 :(・ω・):06/09/12 16:49:56 ID:Z/PNxxo/
- 第378章「内藤たるたる物語5 アーティファクトの剣」
ボクはタルタルでナイトをしている。
伝説となった内藤たるたると言う人を
ボクは良く知らない。
けど、きっとすごく強かったんだと思う。
ボクは、やっとナイトLv50になった。
大切にしてきたアーティファクトの剣・・・。
今までありがとう。
そしてボクは、連邦軍師制式帯剣 を握り締めた。
「帯剣二刀流サイキョオォォォ」
第379章「愛らしい雛」
- 157 :(・ω・):06/09/13 01:35:31 ID:nHDIkUp5
- wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwやべぇwwwwたのしwww
内藤たるたる氏はコテハンじゃなくてコテタイトル?な人なんだよね。
いろいろな内容も書くけど、最後のお題は「内藤たるたる物語」になる。
この人は話は面白いが、出題されると頭が痛い。
- 158 :第379章「愛らしい雛」:06/09/14 12:55:45 ID:imjRWRZN
- 「ついに冒険者にも、チョコボ育成の許可が与えられた!!!」
しばらくヴァナディールの地を離れ、
彼の地で剣を振り回していた私としてもその号外を聞きいてもたってもいられずにヴァナディールへと舞い戻った
久々に見る友人達は元気そうでどこもかしこもチョコボの話題であふれかえっていた
とりあえず他の人の孵った雛でも見せてもらおうとチョコボ屋に赴いたが、
親以外には育つまではあわせられないと断られてしまった。
うむ、まぁ仕方ない何、自分のチョコボを見る楽しみに取っておけばよいのだ。
私は卵の入手方法の情報がジュノのクエスト、庭のマーケット、BCの
どれかであると仕入れ、ジュノに向かった。
・・・残念にも庭のマーケットは「アルバイトなので卵売れないにゃん♪」と断られてしまった。
まぁ仕方ない、BCに向かおうと印章を取り出し、アイテムを受け取るとすぐさまBCへと向かった
クエストは趣味ではない(´_ゝ)。
運良く敵にも困らせられず、わいた箱を開ける・・・卵だ!!!!
喜び勇んでそのままOPテレポを使い自国に戻る・・・
いてもたってもいられず速攻で卵を預ける。
何でも4日ほどで雛が孵るらしい。
あぁ・・・かわいらしい雛、愛らしい雛、ぴぃぴぃ鳴きながらよってくる雛
・・・雛雛雛ぁぁぁぁぁぁ!!!
もう可愛いったらありゃしないんだろうなぁ、
うんうんと一人うなずきつつ毎日足しげく厩舎に通った。
そして4日目の朝を迎える。
はやる気持ちを抑え、足はやにチョコボ屋に向かう・・・。
雛は!!雛は生まれたか!?
人ごみを掻き分け厩舎の人に問いかける。
あぁあんたか・・・と、ちょいちょいとこっちにくるよう言われはやる気持ちを
抑えながらついていくと、なにやら他の人とは違うところに案内される
・・・ふむ俺のチョコボは何か特別・・・さては伝説の黒チョコボが生まれたのでは!!
と、部屋に飛び込んだ。
- 159 :(・ω・):06/09/14 18:58:50 ID:ftUSI9q6
- 待てども待てども続きがこないから、割り込みゴメン!
>>154
てか、元のキャラなんて気にしなくていいんじゃない?
何も初代内藤タルタルが登場しなくても物語は成り立つさ。
色んな内藤タルタルがいてイイと思うぞ!コテタイトル化しちゃったんだし。
なにはともあれ、復活おめ!?
- 160 :(・ω・):06/09/14 19:07:35 ID:trX0ZfHj
- つ【F5】【F5】【F5】カチカチ
おいおい、158の続き気になるんだが
まさかこのお預け状態で終わりじゃないよな!?w
- 161 :第379章「愛らしい雛」:06/09/14 22:31:57 ID:imjRWRZN
- あ、ごめん、もう落ちはわかっちゃってる人もいると思うけど
ちょっとそのために探し物してるんで、見つかったら続き書きます。
第380章「夜やってもあさると」
- 162 :(・ω・):06/09/15 14:32:57 ID:ttS0VGiM
- >>161
・゚・(ノД`)・゚・
- 163 :第379章「愛らしい雛」完結編 :06/09/15 18:21:29 ID:xZEgvj19
- 部屋に飛び込んだ私を待ち構えていたのは・・・。
黒い、・・・そう真っ黒な雛だった。
その雛は、ギャッギャッと鳴くと愛らしい瞳で私を見つめてきたのだ。
そして一言。
ヾヽ _,,,,,,..:-―¬-、_
く `、フ'''' ̄'て´_:::;;,:::-−'''^リYノ'''~)
) ノ ィう》≫~ヽ、ハミヽヾr 、y/
父上待ちかねたぞ \ r''⌒~ィゝ^,、ノノνヽ `
/ / r'´ _≧、-、 ノノハ
.!_,,,...-=B珊))ヽ\」\'ヾ\
へ, _へ `´~ヽ:::;;;;イ;;;;::::::: ノ)\
^\ヾ、ヽ _r⌒ーヾ.| ''''''''':::::: r´Y.,-! !ヽ、
i i !、_ヽ ノ^そ ゝ⌒ヽノ, ::: ノ!、_ノ く゛ヽ、
し| し) )) / ノ j,、 人_う( )==(⌒)~ノ rか、nじn) )\
)-| ト-|⌒i て´ i ん/r'=t ノf' ´ノヲ、rう ノこ_ n)wn) ゝ
| | | | | ノレ ノ/ ( ./ ノy' しr´ ノY ノ' ) そvhy'~j | )\
{ U ! rヾ)、 / | ノh ノ人( 从( iノ从 从| (vr m ゝ 人 ハ
| ノ /ヾY W しlj ノ) v V し ゝn ノ し、 ハ ノ う 人
ヽ ゛Y ) )) / (ノ ハ )) ! ノj `´ トノ lr Y
またしてもクリルラに滅茶苦茶怒られた・・・・・・orz
第380章「夜やってもあさると」
- 164 :(・ω・):06/09/15 21:04:57 ID:0x4nexUH
- ごめん予想外wwwwwwwww
つか探し物ってそのAAか?w
- 165 :(・ω・):06/09/15 21:51:09 ID:dilWKfIM
- >>164
うむ、質問に答えるスレの550に感謝w
- 166 :(・ω・):06/09/15 23:29:19 ID:31w4heCi
- 俺もそのオチは予想外だったわwワロスw
- 167 :(・ω・):06/09/16 01:30:04 ID:nvrR1rhU
- >印章を取り出し、
ってあったから、そうか戦績と見せかけて印章BC!つまり……
神99BCアダマンタスの卵だな!!!!!?と思ってました。
ふわふわでほわほわの子ヤグもかわいいじゃないk
- 168 :(・ω・):06/09/16 14:17:39 ID:K72V82zS
- >>163
ちょwwwww
しかも育ててたのは黄金の騎士か!
- 169 :(・ω・):06/09/17 17:53:00 ID:taE84WZB
- やべぇええええスレ復活の兆しかwwwwwww
- 170 :(・ω・):06/09/21 18:27:13 ID:ehh2zeMf
- 職人期待age!
- 171 :(・ω・):06/09/22 11:35:18 ID:HVbEVVtb
- 内藤タルタルって最初からコテ化するべく狙ってつけてあるなw
- 172 :(・ω・):(・ω・)
- (・ω・)
- 173 :(・ω・):06/10/02 23:40:30 ID:fnJlcOtY
- おわってるねー・・・
- 174 :(・ω・):06/10/05 01:42:28 ID:x18PnuvO
- これから始まるんだよ!!!
てめえら次の話を待つ!書かなければ今度こそスレをジャックするぞこらあああ(涙
- 175 :(・ω・):06/10/05 16:05:09 ID:xMMPaAXq
- >>174 あー、もうじゃあこういのはどうよ?
100章ぶりに投下するのがこれってのもあれだけど
第380章 「夜やってもあさると」
「ひまだよー、なんかしよーよー」
一稼ぎして家に帰ると、ツレが駄々をこねてる。
「なんか、ってももう夜中じゃねえか。俺はもう今日疲れてるんだって。」
「それに、明日は公務で、アサルトいかないといけないんだ。
ほら、あの社長、しくじるとうるさいし、ちゃんと寝ないと」
「えー、じゃあ、今から行こうよー。いつやってもいいんでしょ?
夜やってもあさると、だよw」
「なに親父ギャグ飛ばしてんだよ。俺は、朝からあさるとなの!
もう休ませてよ。」
「親父ギャグ言ってんのはあなたじゃない、もお。
・・・んー、もうじゃあこういうのはどう?」
と、おもむろに装備を外しだして、下着姿に。
「夜”やってもwww”あさると」
・・・寝不足で任務失敗しました(>_<)
第381章 「考える人」
- 176 :(・ω・):06/10/05 16:39:40 ID:O7uex3Rm
- >>175
エロいGJ
題材が難しいと止まりやすいんだろう。
- 177 :(・ω・):06/10/05 16:53:49 ID:QnWl3362
- >>175
GJwwww
- 178 :174:06/10/07 00:23:47 ID:y76cuRxt
- 有賀と尾おおおおおおおおおおおおおおおおおおwwwwww
- 179 :第381章「考える人」:06/10/07 08:46:21 ID:sZLV2VOP
- はぁ。今日も命知らずの人が来ちゃいました。
中の国から…うちの社員に騙されて…
第一条〜。社長の命令に絶対服従〜。
第二条〜。社長の頼みに親切対応〜。
第三条〜。社長の使いに早速出発〜。
後は聞かない方が良いです。それが君の為ってもんです。
はぁ、僕も胃が痛いんですよ。
あのモーニングスターで机をバンバン叩かれるとね、もう胃がキリキリ。
転職したい…でも社長が怖い…
いっそそこの港から船に乗って中の国に逃げようかなあ…。
「アブクーバ!」
「は、はいただいま!」
彼の考えは社長の怒声によってかき消される事になる。
次章、第382章「寂れたジュノの街」
- 180 :第382章「寂れたジュノの街」 :06/10/12 16:29:13 ID:A7zbt/hJ
- 夜風が少し冷え込むようになった今日この頃。
閑散としたジュノに射し込む日差しも弱々しい。
もう、こんな季節か・・・・
そう、カレンダー配り。得意先に配達さ。
ほんと寒いしめんどくさいし嫌だ嫌だ。
第383章「悪魔の再降臨」
- 181 :第382章外伝 「寂れたジュノの街」:06/10/12 17:45:10 ID:ISzCo+82
-
よう、俺だ。覚えているか?
大時計の整備士だよ。その節には世話になったな。
ほら、覚えているだろう?
あのときの小さな女の子。お前がどうしているか、気になっているらしい。
ときどきお前の話をするよ。
大時計から眺めていると、人通りもだいぶ減ったよ。
どっか西の方に大きな国があって、そこで傭兵を募っているって聞いた。
難しいことは分からんが、まあ冒険者ってのは、稼ぎの良い方に行くんだろうな。
ああ、すまん。何もお前のことを言ったわけじゃない。
何の特にもならないような、あんな面倒を見てくれたお前だ。
きっと、新しい冒険をしたり、向こうで同じように困ってる人たちを助けてるんだろう。
それに、大丈夫だ。
何年か前に戻っただけさ。
なにせ三国の商業の中心だからな。
ここ数年が特別だっただけさ。
もしこっちに戻ることがあるなら、大時計を見てってくれ。
時間があったら、鐘の音も聴いてってくれ。
お前の冒険が止まらないように、大時計も止まらないさ。
- 182 :(・ω・):06/10/12 22:20:54 ID:5D7cG45V
- 外伝に感動
- 183 :(・ω・):06/10/13 01:12:58 ID:epm+YldT
- またこいつ戻ってきたのか・・・。面倒とか嫌だをNGワードに入れると快適になります。
- 184 :(・ω・):06/10/13 04:10:29 ID:qPzeK7jG
- 本当にジュノは寂れたよなぁ
- 185 :第383章「悪魔の再降臨」:06/10/13 14:33:23 ID:AAK425a/
- 逃れ隠れた、ラテーヌの洞穴で、ふと思い出す。
「取り返しのつかない事なんてないさ」
何年も前、当時仲間だったタルタルの言葉だ。
甘いな、と僕は思う。
取り返しのつかない事は無数にあり、実際、彼は僕にとってその一つになった。
僕は、わずかの金のために、その仲間を売ってしまったのだ。
他の仲間は、僕を悪魔と罵りながら死んでいったが、甘ちゃんのタルタルは、
「君は無事だったんだね」と、血まみれの顔を綻ばせた。
なぜ彼は最後に微笑めたのか、僕には理解できななかった。
それから様々な出来事があり、僕だって悔やみもする。この数年、自分なりに努力はしてきたつもりだ。
良心というものを持とう、自分も人なりになってみたいと。しかし無駄だった。
僕には、それが無かったんだろうか。
誘惑に抗えず、また、同じ事をやってしまった。
昨日から降り続ける雨に止む気配はない。夜になるのを待って、出発しよう。
雨が降り続けてくれれば、逃げ切れるかもしれない。
うつらうつら半眼でいるうちに思い出した。
「生きている限り、取り返しのつかない事なんてないさ」
彼はこう言っていたのだ。今になって思い出した事に、意味はあるのだろうか。まだ、僕が生きているのは確かだが。
夕暮れのラテーヌから、雨雲が引いてゆく。逃げ切るのは難しくなった。
いつになく感傷的な自分をせせら笑いながら、僕は、より困難になった生を貫く覚悟を決めた。
第384章「食卓」
- 186 :第382章外伝 「寂れたジュノの街」:06/10/13 16:41:41 ID:jjny3isk
- 久しぶりにこの街にやってきた・・・
ジュノ・・・
何もかも懐かしい・・・
ずいぶん来ない間に人影もまばらになっちまった・・・
リンクシェルのメンバーでこの街にいるのも俺以外は一人だけか・・・
「あ!今気が付いたよ!久しぶり〜!^^」
懐かしい声がやってきた・・・
- 187 :第383章外伝 「悪魔の再降臨」:06/10/13 16:48:09 ID:jjny3isk
- ごめんナ・・・なかなか来れなくて・・・
「ううん、元気そうで何よりだよ^^」
それよりミンナは?ずいぶん人影が少ないようだけど・・・
「いや〜、アトルガンのインストールは終わったんだけどレジコードの入力がね〜、、、」
・・・まじか?
「ったく何年たっても、何回やっても学習しないよね〜」
・・・まさか毎度お決まりの、、、
「リトライオンライン ヽ(´Д`;)ノ」
・・・あ、悪夢ふたたび orz
- 188 :第381章「考える人」:06/10/15 06:59:13 ID:48VoBaIV
- >>181
382章作者です。
ステキな外伝ありがとう。ちょっと心が温まりました。
たまにはジュノに帰って、時計塔を見上げてみようかな。
- 189 :第381章「考える人」:06/10/15 06:59:18 ID:48VoBaIV
- >>181
382章作者です。
ステキな外伝ありがとう。ちょっと心が温まりました。
たまにはジュノに帰って、時計塔を見上げてみようかな。
- 190 :(・ω・):06/10/15 13:05:42 ID:FM4pvpCv
- 街頭のエピソードで良いお話を誰か作ってくれないかなぁ〜
とリクエストはいけないのかもしれないが期待してお願いしてみる
よろしくおねがいします
- 191 :(・ω・):06/10/16 05:15:31 ID:gIs/Ji3i
- >>189
自己レス。名前欄が示すように僕の作品は第381章です…
ごめんなさいごめんなさいごめんなs(ry
何をボケていたんでしょう
- 192 :(・ω・):06/10/16 05:15:35 ID:gIs/Ji3i
- >>189
自己レス。名前欄が示すように僕の作品は第381章です…
ごめんなさいごめんなさいごめんなs(ry
何をボケていたんでしょう
- 193 :(・ω・):06/10/16 05:21:44 ID:gIs/Ji3i
- >>181さん
ごめんなさい…自分>>189ですが381章作者です
何をボケていたんでしょ
- 194 :(・ω・):06/10/16 05:24:36 ID:gIs/Ji3i
- 朝方寝ぼけてほんとになにやってるんだろorz
社長のモーニングスターで粉砕骨折されてきます
- 195 :第384章「食卓」:06/10/17 10:22:24 ID:9VL6kGR1
- 今日の昼めしはアンパンいっちょう
アンパンうめぇ
第385章「俺様には明日がある」
- 196 :第385章「俺様には明日がある」-1:06/10/17 12:34:22 ID:0CjbtGFp
- 獣人退治へと乗り出すサンドリア王国の勇敢な王子トリオン。すぐ、後方には幼馴染の騎士ライエル。トリオン王子率いる10名の精鋭で、龍王ランペールに現れたオーク10匹を殲滅するのが今回の任務だ。
トリオン「ライエル、オークが10匹なら早く終わるな。
あとで部屋に来ないか?また、国の行く末についてお前と話がしたい。」
ライエル「王子とは、いつも国の行く末についてばかりですな。」
トリオン「ライエルの話しは、私にもわかりやすくてな。私自身の考えが整理されていくようだ。」
ライエル「王子には国を気持ちが人一倍あるからですよ。あ、いましたよ。オークの群れです。通報通り焚き火の周囲に10匹です。さて、どうしましょうか。」
トリオン「どうすって、そこに倒すべき敵がいるんだ。突撃しかあるまい。」
ライエル「たしかに。それが王子らしい。」
トリオン「1人、1匹だ!一気に行くぞ!突撃!」
作戦(?)通りアっと言う間に殲滅が終わり、刃を納めた瞬間に次々と騎士たちが倒れていった。どこからともなく矢が一斉に飛んできたのだ。
トリオン「なにごとだ!誰か、無事な者は!」
ライエル「無事です!あのオーク達は、おとりだったようです。逃げてください。」
トリオン「1度退いて、増援部隊が必要だな。ライエル、戻るぞ!」
ライエル「いえ、王子だけでお戻りください!おそらく逃げ切れません。こちらにもおとりが必要なようです。」
トリオン「なにを、バカな!ライエル1人を置いていけるか!」
ライエル「王子!あなたは、サンドリアの王子です。誰より、サンドリアを愛し、誰より勇敢な王子になにかあってはなりません。
私なら、大丈夫です。幼い頃から、喧嘩なら王子に負けなかったですからね。では、あとで王子の部屋でサンドリアの行く末について話合いましょう。」
- 197 :第385章「俺様には明日がある」-2:06/10/17 12:35:14 ID:0CjbtGFp
- そう言い残し、ライエルを矢の飛んでくる方へ走って行った。トリオンは、無我夢中で走り増援部隊を従えてライエルのもとへ戻って行った。敵は、増援部隊の数を見て、驚愕しランペールの墓から去っていった。
トリオンはライエルを迎えに行こうと、敵のいたあたりに急いだ。人影があり、声をかけようとした瞬間、トリオンはライエルの異変に気付いた。矢を放った敵を1匹でも倒そうとしたのだろうか、周囲には数匹のオークが転がっており、
そこにライエルは立っていた。しかし、ライエルは既に息をしていなかった。
トリオン「約束したじゃないか、このあとサンドリアの行く末を話そうと。いつも、語っていたじゃないか。10年後のサンドリアを!10年後も俺の隣で、サンドリアの平和を守ると言ってくれたじゃないか。俺と一緒に・・・。」
王子は、始めて人前で涙を流した。そんな王子を見た騎士たちは、どう言葉をかけていいかわからず、王子の周囲に集まった。そのとき、王子は涙を振り払い立ち上がった。
トリオン「俺様には明日がある!戦死した騎士たちのためにも、俺は10年後も20年後もサンドリアのために戦い続ける!戦死した騎士たちと、今集う騎士たち、将来の騎士たちと共に。サンドリアの平和のために、
そしていつか騎士がいらなく、戦いで人が死ぬことのない時代を迎えるために!」
それから、トリオンは脳筋と冒険者たちから囁かれようとも、自分が出陣した戦いにおいて死者が出なくなるように、ひたすら剣の腕を磨き続けたとさ。
トリオン19歳の秋の出来事でした。
第386章「夢とは」
- 198 :第385章「俺様には明日がある」…:06/10/17 12:53:55 ID:0CjbtGFp
- 自分でアップしといて、なんだが…、、下手くそだな(;´д`)
初挑戦だったが…後悔。削除できないのが、なんともいえない…。
早めに次へどうぞ。
- 199 :第386章「夢とは」 :06/10/17 15:51:11 ID:PMMhd2kp
- ヴァナ・ディールに散らばる無数の夢、
それは我の瞬きの間に消え行く儚い幻。
我は夢の番人、霊獣ディアボロス。
現し身を失い、異形と成り果てし者なり。
小さき友、カーバンクル
偉大なる獣、フェンリル
命を司りし、フェニックス
空の覇者、バハムート
彼らが認めしクリスタルの輝きを持つ子らよ、
そなたたちの夢はどこにある…
…異国の地にて、また人を世界を救わんと欲するのか。
よいだろう、人の夢を見届けるは我の役目。
永遠に醒めぬ夢でまどろむ我にしばしの慰めを。
人の子よ、決して心挫けること無かれ。
我は夢みし者、霊獣ディアボロス。
人の夢は我の糧なり。
我の夢は人の夢なり。
第387章「あの青い空の向こう」
- 200 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:48:55 ID:M+SaMPw5
- ふと、彼は振り返った。
そこには何もない。ただ、今まで走ってきた足跡がくっきりと残っていた。
とりわけ目立たないが、実際は数々の冒険で力を蓄えた体を持つヒュームの青年。青色の兜をかぶっているのでよくわからないが、黒い短髪をしている。
背丈は男性の標準程度といったところだろう。灰色の、縦に模様のついた特殊な鎧を着ており、同じ色の手甲をして、薄い茶色のズボンと、それに合わない赤色の靴を履いていた。
基本的に冒険者というのは見た目より性能を優先させるため、彼のようなちぐはぐな姿でも特に誰も何もいってはこない。
むしろそれが普通のため、ハッキリ言ってしまえばファッションは最悪だった。
「おい、何ぼーっとしてるんだ。いくぞ」
前から声がかかる。同じ目的を持つパーティメンバーのエルヴァーンの言葉だった。冒険者としての忍者を生業としているせいか、真っ黒な服装をしている。 正直いって、背丈の高さのせいであまり似合わない。
「あ、ああ・・・」
返事を返し、彼は再び歩みを戻した。生返事に聞こえたのだろう。パーティのリーダーであるエルヴァーンの男はいぶかしげに眉をひそめたが、こちらが歩き出したのを確認すると、再び前を向き直った。
極寒の、ウルガラン山脈の土地。 吐く息も白く、この世界には常に雪が降っていた。どこまでもどこまでも続く白い平原。ぶつかる大きな山々が、道を険しくしていた。山脈なのだから、当然といえば当然なのだが。
鎧のせいで足が雪に半ばまで埋もれる。魔法の暖がなければ、鎧の冷たさに耐えられないだろう。それでも、彼は前を歩いていった。
足跡が、雪の中を点々と生まれていく。そして、生まれていく最中から雪に埋もれ消えていく。
生まれ、消えていく、まるで・・・・
「おい、お前、ほんとにどうした? これからハードな戦いになるんだぞ。しっかりしろ」
再びリーダーに叱咤され、彼はすまない、と一言謝罪を述べ、後ろを振り向かないようにして前へと歩いていった。
- 201 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:50:32 ID:M+SaMPw5
-
極め尽くしたと思った戦士の道。だが、実際はそうではなかった。いくら体を鍛えても、いくら技を手に入れても、その先は長くながく、先の見えないトンネルのように続いている。
それが不安でもあり、楽しくもあった。そうだ、冒険者とは元来先の見えぬ道を行くものを指すことだ。先の見えてるトンネルを通るだけでは、それは冒険とはいえない。
冒険者はそれを楽しむもの達の総称なのだ。
だが・・・・
「よし、ここらでいいだろう。これよりここらの敵をすべて一掃する。すべて、我らの糧だ」
リーダーはそう宣言すると、山道をでてすぐに見えたデーモン族に刀を抜いて踊りかかった。
デーモン族。恐怖と畏怖の名で呼ばれるこのモンスターは、全身を黒く塗った、まさしく悪魔の姿そのものだろう。角を持ち、体そのものが鎧のような姿で、見た目に違わず硬く、武器を持って、魔法を使い、我らアルタナの民を襲う。
・・・が、自分達のような道を極めし冒険者にとっては絶好の修行台だった。よほど下手なことをしなければ、負けることはない。完全な勝ち戦だ。
そして敵を倒し続け、更なる極みに上ろうとする者たち、彼らはそれをメリポパーティと呼び、獣人達を何10匹、何100匹も倒し続けた。
いつか手にする、その新たな力の芽生えを求めて。
- 202 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:51:15 ID:M+SaMPw5
- ヒュームの男もその一人だった。リーダーが切りかかるのを見ると、すぐさま自分も片手で扱う斧を腰からはずし、力任せに振り落とした。硬いはずのその皮膚を易々と貫き、デーモンは小さな悲鳴をあげた。
人間では致命傷であろう傷も、奴らプロマシアの民にしてはさほど大したことではない。だが、数をこなせば確実に命を奪うことができる。
彼は、ぐっと力を体にため、一気に踊りかかった。ウェポンスキル。
「おら、おらぁ! いっちょあがり!ランペェジ!」
およそ技とはいえないような強引な斧の振り回し。だが、強引でもその動きは眼に見えないほど。一瞬にして5回の斬撃を受けたデーモンはたまらず倒れ、雪に埋もれた。じわり、と雪が血で汚れる。
純白だった雪の道に、紫色の血がにじみこむ。 じわり、じわりと。
「次いくぞ。油断するな」
リーダーの声に、自分以外のメンバーがうなずいた。
油断? はっ、そんなものこの戦士を極めた自分にあるわけがない。
永遠とただ、狩る。狩る。狩る。
無駄な言葉もない。ただ、すべてが狩猟のための動き。
(油断はない・・・俺に油断はない・・・けど・・・)
このトンネルは、明るすぎる
- 203 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:51:42 ID:M+SaMPw5
- 「たぁあああああああすけてぇぇぇぇえええええ!」
唐突に、その声は響き渡った。まだ、子供のような悲鳴。思わず、一瞬動きが止まる。
その隙に、デーモンがこちらに長剣で切りかかってきたが、寸でのところで武器で受け止めた。
ざくり、と、背後から刀で切られ、デーモンは崩れ落ちた。リーダーの一撃だった。
「気にするな。人助けに来てるわけじゃない。ここには他にもパーティはいる。そいつらが助けてくれるだろう。自分のことだけ考えろ」
そう、これだ。メリポパーティのほとんどはこの信念なのだ。
一瞬の沈黙。空から落ちてくる雪の音が耳に痛い。
自分の目指した冒険者というのはこういうものなのだろうか?
埋もれては消えていく足跡。まるで、今まで積み上げてきた戦士の力のように。後ろを振り向けば何もない。ただのまっさらな道。
じわりじわりと黒い点が広がっていく。点から、面へ。白い雪を汚すかのように。
自分はそうやって生きてきた。そして、そのうちにそれを気にすることもなくなった。それが当たり前であるように思ってた。
・・・そして
これもまた、当たり前のことなんだ。
「ああ・・・そうだな・・・」
決断をくだし、彼は小さくつぶやいた。
雪の白さが眼に痛い・・・
それから眼をそらすようにして横に顔を向けると・・・・
- 204 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:52:28 ID:M+SaMPw5
- 「たあああああああすけてえええええええええええ!」
そのシャウトは今度は間近で聞こえた。小さな子供がこちらに向かって走ってきていた。
いや、タルタル族だ。茶色のぼさぼさな頭をしていて、背丈はとても小さく、小柄だ。タルタル族なのだから当たり前なのだが。
紫色の胴着を着ていて、黒いズボンを履いている。この極寒の地でその格好はいささか寒そうだが、彼は特に気にしてもいないようだった。
いや、それでは語弊がある。気にする余裕がないのだ。
彼の後ろから巨大な青い山が追いかけてきていた。
違う、山ではない、山のように巨大なドラゴンだ。
「ヨムンガンド!?やば!逃げろ!」
リーダーの決断は早かった。ハイレベルノートリアスモンスターと見ると、すぐさま撤退に応じる。他のメンバーもそれに従った。
しかし、考えごとをしていた自分は突然な出来事に頭が回らなかった。
タルタルに追いつかれる。
「兄ちゃん逃げて!しんじゃうよ!」
タルタルの言葉に我に返る。気がつけば、ヨムンガンドはもう目の前までやってきていた。
「や、やば・・・」
あわてて逃げようと背中を向けた瞬間、ゾクリと背中があわ立った。戦士のカンが告げている。避けろと。
勘に従って横へ飛ぶ。そのとたん、自分のもといた場所がヨムンガンドに食われた。もし同じ場所にいたら、丸呑みされていたことだろう。安堵したのもつかの間、よけるのに夢中で着地を考えていなかった。
重い雪に埋もれて、もがく。重い鎧のせいで深くもぐりこんでしまった。口の中で叱咤しつつ、彼は起き上がる。
しかし、これだけの隙は、ヨムンガンドに次撃の間を与えるのに事欠かなかった。
起き上がった途端、口が見えた。真っ赤な口蓋。自分なんて楽に丸呑みできるほどの、大きな口。それがすぐ目の前にある。
(・・・終わり・・・か・・・)
不思議なことに、何故かとても穏やかだった。なんとなくこうなる気がしていたのかもしれない。
今まで助けを求めてきていた者を見捨ててきた自分にはいい結末かもしれない。
- 205 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:53:24 ID:M+SaMPw5
- が、
「させるかぁ!ターーーーーックルゥ!」
ガヅン!と重い音が響いた。先ほどのタルタルが体ごとヨムンガンドの長い首にぶつかっていた。
体が小さいから威力もさほどなさそうだったのに、ヨムンガンドは体のバランスを崩すほどぐらついた。攻撃が、止まる。スタン。
「今のうちだよ! いこ!」
こちらの手をとって走りだした。思わず引っ張られるが、歩幅の小さいタルタルだ。一生懸命足を動かしているが、やや遅い。
「・・・お前、タルタルのモンクなのか」
場違いな質問だとは分かっていたが、彼は問いかけていた。その質問に、タルタルが息を切らせながら答える。
「そうだよ!でも、今は逃げよう!巻き込んで悪いとは思うけど、そんなこと言ってる場合じゃないから!」
「お前は・・・なんでモンクをやってるんだ・・・?」
タルタルの少年の返答に被る形で、彼は再び問いを投げかけた。引っ張られるカッコウなので表情は見えないが、彼はきっと渋面を表しているだろう。こんな、死ぬかもしれない瀬戸際で悠長に質問しているのだから。
再び、ヨムンガンドが噛み付いてきた。しかし、それは先ほど投げた紙兵が身代わりとなる。習い覚えた忍者の技で、紙兵という紙を使い、自分の幻影を作り上げる術だ。
「・・・楽しいからだよ、オレにはモンクが楽しいから。ずっと、ずっと憧れていた夢だから。モンクの冒険者になるってのが」
それだけ、と、いって彼はこちらに顔を向けた。
その表情は笑っていた。
本当に楽しそうに、こんな窮地に立たされていても、彼は自分自身を楽しんでいる。この一瞬を、全ての時を楽しんでいる。
こんなに小さな体なのに大きな背中を持っているのだ。このタルタルのモンクは。
それを理解したとき、何かが切れる音がした気がした。何かが割れるような音がした気がした。
「・・・そう・・・だな・・・」
- 206 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:53:49 ID:M+SaMPw5
- つぶやいた。自分は、本当は冒険者を始めたときモンクだったのだ。この世界の全ての敵を、この拳で屈服させてやる。そんな意気込みをもって出てきたのだ。故郷を捨てて。
だが、実際はどうだろう。自分は戦士になっていた。モンクは、何かと他の前衛の仲間と連携を取りづらい。そのため、パーティとは敬遠される傾向がある。
一時期はそれもまたモンクの側面だと耐えていたが、溜まりにたまった不満は結局爆発するしかなかった。
そして、戦士となった。戦士ならば、あらゆるパーティに対応できるから。そして、パーティをとても組みやすいから。
ただ、そのためだけに自分の夢を捨てたのだ。
(意味がないよな、何のために冒険者になったんだか)
自分を叱咤して、彼は気を入れなおした。欠けていたパズルのピースがはまった気がした。
「もう遅いかもしれないけど・・・もう一度夢を見にいこうかね!おら!置き土産だ!受け取りな!」
叫びながら、彼は斧を投げた。丁度攻撃に転じようとしていたヨムンガンドの頭にカウンター気味に直撃する。
「うわ!ちょっと兄ちゃん!今のはトマホークじゃなくてジャガーノートっていう高級装備じゃ!?」
「いいんだよ、今の俺にはいらないものだ」
息を吸い、続ける。
「ヨムンガンド!そいつは預けたぞ!まってやがれ!必ず奪い返しにいくからな!」
その叫びを上げたとき、何かが晴れ渡った。雪がやんでいた。雲の隙間から、太陽光が顔を出していた。
普通はトマホークという専用の斧を投げる技だったのだが、強力な武器を投げたせいか、ヨムンガンドに大きなダメージを与えられたようだ。ふらりと体をふら付かせて悲鳴を上げている。
その声だけで、体がすくみそうな思いだったが、内心わくわくしていた。これから、あれを奪い返しにいけるのだと思うと笑いがこみ上げてくる。
「あばよ! また会おうな!ヨムンガンド!」
「うわ、ちょ、自分で走れるからやめろー!」
じたばたと暴れるタルタルを小脇に抱えて――足が遅いので抱えて走ったほうが速い――彼は走り出した。
彼の走った雪道にはくっきりと、足跡がついていた。それは、天気がはれた今は雪に埋まる様子もなかった。
- 207 :第386章「夢とは」外伝:06/10/17 16:54:25 ID:M+SaMPw5
-
「さて・・・と、用意はいいか?」
黒髪のヒュームの男性が言葉を投げかけた。紫色の胴着を着ており、腰にはナックルを下げていた。
「いつでもおっけーだよ」
言葉を受け、タルタルの少年が答えた。こちらもヒュームの青年と同じ格好をしている。
「やーっと、ここまでたどり着いたな。師匠」
「師匠はやめてよ。でも、ここがおわりじゃないよ。まだまだこの先もあるよ、愛弟子よ」
「愛弟子はやめろって・・・そうだな。俺らの冒険は終わらないよな」
師匠、と呼ばれたタルタルの少年は笑みを浮かべた。それが答えだ。
弟子、と呼ばれたヒュームの青年も笑みを浮かべた。本当に、楽しそうに笑う。
「お前ら、盛り上がるのはいいけど、そろそろ行くぞ。用意はいいか?」
メンバーのガルカが言う。口調こそ厳しいが、彼も笑っていた。
これから命をかけて挑む戦いに。先の見えないトンネルへ冒険に行くことに。
二人はうなづくと、ナックルを外した。ヒュームとタルタルの二人が互いの拳をあわせた。
ガツン、と甲高い音がする。
「俺の拳の前にひざまずいてもらうぜ」
「いいや、オレのほうだよ、オレのほうが手数は多いもんね」
二人して、にへっと笑うと、視線を振り上げた。青い山が、ドラゴンがこちらに向かって走ってきていた。
何故かそのドラゴンの頭には、斧が刺さっていた。古い傷のようで、ドラゴンの一部のようになってしまっている。
「いくぜ、ヨムンガンド! あの日の夢を返しにもらいにきたぜ!」
ヒュームの青年は叫び声を上げると、拳を振り上げて踊りかかった。
- 208 :(・ω・):06/10/17 16:55:39 ID:M+SaMPw5
- 長い、とか、改行なくて読みにくい、とかは勘弁してくださいorz
それ以前に引き寄せがあるじゃん、っていうツッコミはなしの方向で・・
- 209 :第384章「食卓」外伝:06/10/17 17:34:13 ID:PMMhd2kp
- 上流階級の家庭の主婦は台所に立たないと思われがちでございましょ?
私、それはもったいないと思いますの。料理は高尚な趣味ですわ。
高価な食材も存分に使えますし。
さて、何を作ろうかしら……
ママがまた冒険者と楽しそうに話をしている。
でもね、ママ。
ネムリタケの入ったサラダも
トレントの球根を煮込んだシチューも
ワイルドオニオンの炒め物も、いい加減飽きたよ…
偉そうに言ってるけど、ママはこの3つしか作れないんだもん。
たまにはドラゴンステーキとか、王国風オムレツとか食べたいなぁ。
あ、パパ。
ママに内緒で外食?
行く行くーーーーーーーー!
ねぇ、パパ。
前のコックさんは何で辞めちゃったの?
早く新しいコックさんが見つかるといいね。
- 210 :第384章外伝 「食卓」:06/10/17 17:35:54 ID:OLjoFgXb
- 第384章 「食卓」外伝
「はい、あ〜ん」
「あ〜ん、じゃねえって。」
「なによー、まだおこってるの?
いいじゃん、一回くらい失敗したって。」
「すっげー社長に怒鳴られたんだって。
あーもー、まだ耳がキンキンしてるよ」
「だからー、こうして、久しぶりに手料理つくって、
なぐさめてあげてんじゃんw」
「材料費、俺の財布・・・」
「あなただって、ノリノリだったくせに。。
「【硬化】>【振動】=【分解】とかいってw
壊れるかと思ったわ」
「うーー」
「はい、あーん?
いちご付きですよー。」
「・・・あーん。」
あまり広くない机の上に、料理がところ狭しと並んでる。
「貸家だから、文句言えないけど・・・
もう少し、大きい家具欲しいね。」
「そうだなあ、買った家具はみんな国だしな。」
「ねえねえ、久しぶりにバスに帰ってみようよ
料理つくってたら、バスの味なつかしくなっちゃった。」
「おお、いいな。久しぶりに蒸気亭とかいくか。」
「ベッドも大きいのあるしwww」
・・・【緊急です】【テレポデム】【いたわる】10k(>_<)
- 211 :(・ω・):06/10/18 08:50:00 ID:BOIop5Gf
- >>200-208
確かに読みづらい。
けど、ちゃんと読むと割と面白いな。
ところでこのタルタルはどっかの小説でみたことあるきがす・・・
しょっちゅう逃げてるあのタルタルモンクと同じか?
- 212 :第387章「あの青い空の向こう」:06/10/18 15:51:03 ID:ujq2U3Ns
- タルタルの魔道士が転がるように走っていく、
飛び立つ飛空挺の後姿をみてガックリとうなだれた。
それを見ていたエルヴァーンの騎士は「駆け込み乗車は危険ですよ」
と言うと釣りを始めたが、竿は一向にふれずイライラとしているようだ。
「あれじゃぁ・・・釣れないわねぇ」とミスラはこっそり呟いて
鼻歌交じりに尻尾で調子をとりながら次々に魚を釣り上げている。
釣り上げた魚が1匹、壁にもたれて居眠りをしていたヒューム男性の元に落ちると
慌てて飛び起きて「あー寝過ごした・・2回目だ・」と肩を落とす。
それを、遠巻きにみながらクスクスと忍び笑いをしているのは、
飛空挺乗り場でバザーしているエルヴァーン女性の二人組。
「本当は3回なのにね」「起しても起きないんだもの」と呆れ顔だ。
大量の荷物を持ったガルカの商人が、バザーから食料品を買い占めた。
驚いて目を丸くした二人に、ガルカは豪快に笑うと乗り場に並んだ。
遠くから飛空挺の音が、徐々に近づいてくる。
水しぶきを上げて飛空挺が着水すると乗り場に滑り込む。
待っていた人々は、吸い込まれるように飛空挺に乗り込んでいった。
「まってー!!」と叫びながら、出発ギリギリに飛び乗ったヒューム女性を
押し込めるように飛空挺の扉が閉まる。
「キャーー忘れ物!」と声が聞こえたような気がしたが、飛空挺の起動音にかき消される。
飛空挺は水面をすべり加速して、曲線を描いて空に飛び立つ。
皆、あの青い空の向こうへ消えていく。
どうか旅中安全でありますように。
「あー行っちゃった」
足元で可愛らしい声が聞こえた。
体に似合わず大きな剣を背負ったタルタル女性だ。
私は時計をみて時間を計算する。
「次の飛空挺の到着時刻はヴァナ時間で4時間、地球時間で10分後です」
第388章「忘れがちなこと」
- 213 :第382章「寂れたジュノの街」外伝1:06/10/18 18:28:28 ID:6ZecGv1h
- >>190 こんな話でよければ
「何時までも惨めな敗北者を慕い続けてるなんて馬鹿な野郎だぜ!」
ヤツの嘲笑が耳について離れない俺は、居ても立ってもおられず、
カドゥルハイドゥルの手に白銀貨を押し込んでジュノへと飛ばしてもらった。
時間は21時少し前。
急いでジュノ下層まで駆け下りた俺は、人通りも疎らな大通りを目の当たりにして愕然とした。
半年前まで溢れていた活気とか喧騒とか、そういうものがきれいさっぱりなくなっていた。
人気も無く薄暗い石造りの大通りはヤケに寒々として見え、
俺は堪らず雪山で凍える人のように両手で自分を抱きかかえた。
ぽっと視界の隅が明るくなった。
ひとつ、またひとつと暗い街路を照らす明かりが増えていく。
誰かが街燈をつけて歩いているのだ。
俺は目を凝らして闇を退けながら歩いてくる、その誰かを待った。
最後に灯った街燈の下に立っていたのは、白髪の老エルヴァーンだった。
彼は満足そうに明るくなった大通りを眺めて頷くと、左足を引きずってゆっくり歩き出した。
俺は彼の前に立ち、声を掛けた。
「お久しぶりです」
「おやおや、ぼうずか、元気にやっとるかの?」
老エルヴァーンは嬉しそうに眼を細めて俺に笑いかけた。
「もう子ども扱いは辞めてください。これでも引退した時のあなたと同じぐらいの実力はありますよ…」
「ふふん、それぐらい見れば分かるわい。ふぅむ、何やらワシに話があるようじゃの」
俺が切り出す前に、彼は自宅へ来るようにと言った。
- 214 :第382章「寂れたジュノの街」外伝2:06/10/18 18:29:12 ID:6ZecGv1h
- 大通りの一筋奥の通りにある彼の家は、老人が余生を送るには充分過ぎる広さと快適さを備えていた。
「故郷には帰らなかったのですか?」
彼が入れてくれたサンドリアティーを飲みながら、俺は切り出した。
「おや?ぼうずは知らなんだかのぅ。ワシの故郷は今はダボイと呼ばれる場所じゃよ、帰る家も迎えてくれる家族もとっくの昔に亡くしておる」
「でも、引退する時に“故郷に帰る”と…」
「冒険者として半生を過ごしたジュノはワシの第二の故郷なのじゃよ。さて、話とは何じゃ」
どきんと胸が鳴った。そうだ、それを聞くために俺は来たんだ。
「何故、街燈ボランティアなんてやってるんです?かつて世界を救った英雄であるあなたが!あんな惨めなことしなくてもいいじゃないですか…っ!」
彼はきょとんとした顔で俺を見詰め、やがてワハハハと大笑いし出した。
「何がおかしいんです!?」
怒りをぶつける俺をやんわりと諭すように彼は話し始めた。
彼がジュノに来た頃は、冒険者はならず者と大した違いはないと思われ、ろくな扱いを受けないのが常だった。
そんな彼をジュノの街人は懐深く受け入れた。
まだ都市国家として機能し始めたばかりのジュノは、様々な問題を抱えていた。
彼は率先して街のトラブルを解決し、押し寄せるモンスターを撃退した。
傷付き疲れ果ててモンスターの徘徊する荒野から戻った彼の眼に、
ジュノの灯はまるで時化の海で道を示す灯台のように見えたという。
誰が毎日灯りを点けているのだろうと、ふと気になった彼は、暗くなるのを街燈の下で待ってみた。
しばらくすると小さな子供の手を引いた女性が、カンテラを下げてやってきた。
「あなたが毎日街燈を付けているのですか?」
彼は若い母親に向って問いかけた。
彼女は首を振って答えた。
―ここはかつては漁村でしたから。
夜の海に出ている夫のために明かりを灯し、帰りを待つのは妻の勤めでした。
私の夫は商人です。今も何処かの荒野でキャラバンを率いてジュノを目指していることでしょう。
私はここに居るよ、あなたの帰る場所はここですよ…そんな願いを込めて、毎日誰かが点けているのです。
今日は、それが私だっただけのこと―
軽やかに笑うと、彼女は街燈を灯して去って行った。
彼の抱いた思いは間違ってはいなかった。ジュノは灯台なのだ。
- 215 :第382章「寂れたジュノの街」外伝3:06/10/18 18:29:38 ID:6ZecGv1h
- やがて、異国からの傭兵募集に飛びついた腕利きの冒険者たちが去っても、
ジュノは駆け出しの冒険者が初めて訪れる街としてそれなりに賑わっているという。
ただ、腕利きの者たちが居なくなってしまい、危険な夜の狩りに出る者は少なく夜は少々寂しくなる。
そんな冒険者のために彼は街燈を点けて歩くのだという。
お前たちの帰る場所はここだよと。
「それでもぼうずはワシが惨めじゃと思うか?」
立ち上がった彼の身体は、引退した時と変わりなく引き締まり鍛え上げられていた。
最後の戦いであわや切断かと言われた大怪我を負った左足は、あの時はぴくりとも動かなかったはず。
引退式の時も両脇を人に支えてもらって、やっと立っていたのに。
彼は今、引きずりながらではあるが杖も持たずに歩いているではないか。
その努力や、押して知るべし。
なんてことだ、彼は未だに現役のナイトだった。
―我は常に先陣にありて、未来を切り開きし者なり!―
かつて彼が、皆を鼓舞した言葉が耳に蘇る。
「いいえ…ちっとも変わってないんですね」
「当たり前じゃ。そうそう人が変わるものか」
彼は壁まで歩いていくと、そこに掛けられていた一振りの片手剣を手に取った。
「もし――また世界が滅亡の淵に立たされることがあろうとも、ジュノはワシに任せておけ。ぼうずたちが異国から駆けつけるまで、充分持ちこたえてみせるぞ」
ぶんと空を切る切っ先の鋭さに衰えは見えなかった。
「俺らが来た頃には、ひとりで片付けちゃってるくせに」
「ワハハハハ!その通りじゃ!」
ああ、この人は、本当に…
俺は溢れそうになる涙をぐっと堪えた。
まだまだ俺は彼の足元にも辿り着けていない。
この人は永遠に俺の師だ。
彼の家を後にした俺は、すっかり人通りの無くなった大通りの真ん中で立ち止まった。
暖かなオレンジの光のひとつひとつが、彼の思いを強く優しく宿して輝いていた。
―ワシはここにいる―
風は冷たかったが、ちっとも寒く感じなかった。
俺も俺の居るべき場所へ帰ろう――
呪符を一枚、星空に放り投げた。
- 216 :(・ω・):06/10/18 20:25:36 ID:jBM+DmdN
- >>213-215
素敵なお話をありがとうございました!
- 217 :第388章「忘れがちなこと」1/3:06/10/19 03:31:31 ID:ti4VqpBA
- 「はぁ・・・。」
ここ最近のぼんやりとした日々。
釣り糸を垂らしながら、出る言葉は無く溜息の連続。
冒険者になって、大好きなモンク一筋で頑張ってきた。
女だからって馬鹿にされたくなくてリーダーだってやったし
装備だって可能な範囲で揃えてきた。
・・・そのつもりだった。だけど先日組んだメンバーの一言に、ついカッとなって
リーダーを放棄して帰ってしまった!何と言う事だろう!
果ては、襲い来る嫌悪感と虚脱感に苛まされ飲んだくれの日々。
見兼ねた知り合いが占い屋を紹介してくれた。
「まぁ、騙されたと思って言われた通りにしてみたら?」
その占い屋を紹介してくれた知り合いは、何時も通りの飄々とした口調で言った。
良く当たると評判らしく、胡散臭いと思いつつも今の状況を抜け出すきっかけになればと
縋る思いで扉を開いた。
「懐かしい場所に思い出の装備で」
占い師にそう言われ、アーティファクトに身を包みセルビナに数日滞在してみるものの
出るのは溜息ばかり。
「そんなに溜息ばかりでは、魚も逃げ出してしまうぞ」
振り向くとエルヴァーンの老人が微笑みながら近づいて来る。
「別に良いんです・・・釣れなくても・・・」
「おや?おかしな事を言う?お前さんの釣り竿は何の為にあるんじゃ?」
「・・・特に意味なんて無いです」
私がそう呟くと、老人は穏やかな口調で
「今のお前さんと同じじゃな」
「え?」
表情は口調と同じぐらい穏やかだが、目の奥は鋭い光があった。
「お前さんは大事なことを忘れておる」
「だいじな・・・こと?」
「それを思い出せない限りは、何日此処で過ごそうと変わりはしないじゃろう」
「・・・」
確かに滞在してはみたものの、特に心境に変化も無い。
たまにセルビナで過ごした昔を思い出しては溜息の連続。
- 218 :第388章「忘れがちなこと」2/3:06/10/19 03:36:17 ID:ti4VqpBA
- 何を忘れたのだろう?
自問自答しても、靄がかかったように答えは出ない。
仕方なく帰り支度を始めるが、デジョンガジェルを忘れた事に気が付いた。
「あ〜・・・しまったなぁ。こんな所じゃテレポもデジョンも頼めないだろうし・・・」
何も考えずに来てしまったので、よりによってサポ戦士。
「仕方ない、歩いて帰るかぁ」
遠い帰路を思い、深い溜息がこぼれた。
明け方の砂丘はひんやりとした空気に包まれ、時折遠くで聞こえるパーティの剣戟ぐらいで
行き交う人も無く、自分の足音がサクサクとやけに響く。
街の影も小さくなった頃、遠くから剣戟とは明らかに違う音が微かに聞こえた。
目を凝らすと、小さな砂煙が見える。
誰か追われているのだろうか?軽く舌打ちして走り出す。
- 219 :第388章「忘れがちなこと」3/3:06/10/19 03:37:58 ID:ti4VqpBA
- 砂煙の主はエルヴァーンの若い青年で、格好からして私と同じモンクだろう。
必死の形相でゴブリン2匹から逃げている。駆け出しの冒険者か。
「はっ!」
気合の声と共に気をゴブリンの1匹に叩き込むと、もう1匹には挑発でこちらに注意を
引き付ける。難なく1匹目を倒した後、夢想阿修羅拳を叩き込む。
「もう大丈夫だよ。立てるか?アンタ」
手を貸そうかと伸ばした手を、強く握り返しながらエルヴァーンの青年は
ガバッと飛び起きた。
「スゴイ・・・初めて見ました!!あんなスゴイ技っ!とっても強いんですね!!」
「はぁ・・・?そりゃどうも」
キラキラと目を輝かせながら、尊敬の眼差しで見られた私は視線を逸らしながら
「でも装備だって普通だし、世の中もっと凄い奴なんてゴマンと居るんだよ」
「え?その装備って噂に聞くアーティファクトですよね?取るの大変って先輩から聞きましたよ?」
「それに、挑発で助けてくれましたよね。俺まだ駆け出しで殴るぐらいしか出来ないから
羨ましいな〜って。それがあれば、大切な仲間とかパーティのメンバーとか俺も守ってやれるのに」
「・・・」
一方的にまくし立てる青年の生き生きとした顔をぼんやりと眺めていた。
「俺、昔から力しか無くって悪さばっかりしで・・・。そんなんで冒険者になったけど毎日
悪さしてたら、ある時冒険者の先輩から『今のお前の力は只の破壊でしかない』ってさ。
そりゃもうスゲー強い人で、俺なんかコテンパにやられちまったけどな〜」
屈託なく笑う青年の言葉が響く。
昔、同じ様に殴るしかなく成す術も無くパーティを仲間を傷つけられ、どれ程切望しただろうか。
・・・守る力を技を。能率に固執する余り忘れていた大事なこと。守りたいから強くなりたい。
「そうだね、守りたいと思う気持ちを忘れたらダメだね」
呟いた私に青年は満面の笑みでと答えてくれた。
- 220 :第388章「忘れがちなこと」4/3:06/10/19 03:42:24 ID:ti4VqpBA
- 暫く休んだ後、青年は「これも修行だから!」と言い、一人セルビナに向かって歩き始めた。
私は軽くなった心と共に足取りも軽く帰路を急ぐ。
アトルガンに戻ると、フレンドや知り合い達が声を掛けてくれる。
「おっか〜」「調子良くなったみたいだね〜やっぱそうでなきゃ!」「お土産は?」
「ね?良く当たるデショ〜!」「冒険行こうぜー!!」
忘れがちになっちゃうけど、大事なこと。
卑屈にならず、自分らしく。旅を終える最後の瞬間まで笑っていたいから。
「よっしゃー!冒険に出掛けよう!」
第389話「優しい雨」
- 221 :第388章「忘れがちなこと」筆者 :06/10/19 03:45:31 ID:ti4VqpBA
- 分割が悪くて申し訳ないです(つд・)ミエニクイデスネ
初投稿なので、誤字、脱字、話に盛り上がりが無い&矛盾は許してくださいOrz
- 222 :(・ω・):06/10/20 04:55:14 ID:LPMOdhCM
- >>221
イインダヨー
- 223 :第389章 「優しい雨」:06/10/20 07:19:42 ID:0yr3H3Vn
-
強く雨が降りしきる中、女が涙声を張り上げていた。
女の目の前には、男がいた。うつむいて、木箱に座っていた。
男は黙っていた。女の声と、屋根と石畳を叩く雨音がうるさかった。
白いローブが、水を吸って女を覆っていた。
もう1年前の話だ。
男の間違いで、一人の冒険者が死んだ。
男は親友を失い、女は恋人を失った。
男は、旅を捨て、職を捨てた。その男を女は放っておけなかった。
男女はジュノに留まり、物を作って、細々と暮らした。
男女はそれから一度も旅に出ていない。
志を捨て、過ちで自らを責める男は、だんだん鬱屈していった。
初めは些細なことが原因だったが、少しずつお互いがつらくなっていった。
女は、男にもう一度旅に出て欲しかった。
男は、女がいつまでも旅装束を着ていることが気に入らなかった。
自分が、女の枷になっていることがつらかった。
男が何か一言二言口にすると、女は首を振って、両手で顔を覆った。
女は逃げたくなった。自分の泣声が嫌だった。バシャバシャという雨音がうるさかった。
一歩二歩と下がり、魔法を唱えた。どこでもよかった。
叩きつけるような雨から逃げられればどこでもよかった。
男は、女がさっきまでいた場所をしばらく眺めた後、追った。
女がどの魔法を唱えたかはわかっていた。
ラテーヌも雨が降っていた。
男は女を捜した。すぐ見つかった。大岩の陰に、うつむいて座っていた。
男は近づいて、女に声をかけようとしたが、やめた。
そのまま、女の隣に座った。
男女は寄り添って、大地に染みゆくような雨音を聞いていた。
第390章 「嘘つき」
- 224 :第389章 優しい雨 ー外伝ー 1/2:06/10/20 09:13:01 ID:LPMOdhCM
- 第389話「優しい雨」 外伝
天気は雷雨。黒い雲が辺りを覆い、時々稲光を見せながら波打っている。
ジャグナーでは、特に珍しい事でも無い日常の光景だった。
唯一日常的とは言い難い光景といえば、この鬱蒼としたジャグナーの森の中、
一本の割と大きめな木に黒く巨大な鎌が突き刺さり、その根元に目を瞑り座っているガルカがあった。
大粒の雨がガルカに当たり、小さな川の様な線を描きながら流れていく。
一見、ただ休憩しているようにも見えるが、異様なのはその周辺含めてで、
ガルカを中心にフォレストタイガー達が、輪を作り取り囲んでいることだった。
いや、コレもさして異様な光景とは言えないかも知れない。
フォレストタイガーの狙っている獲物が異様さを醸し出しているのだ。
ガルカは少し腐敗が始まっていた少女とも見える首を抱えていた。
「これが欲しいか…?」
ガルカが口を開くと、フォレストタイガーがじわりじわりと詰め寄り始めた。
「そうか、欲しいか。」
ガルカは言い終わると同時に左手に抱えた少女の首を投げる仕草をした。
その瞬間、一斉にフォレストタイガー達がガルカ目掛けて飛び掛って来ると、
その巨体には似つかわしいく無いほどに、素早く身を翻しながら立ち上がり、
突き刺していた巨大な鎌を右手で掴み、一拍置いて全体重を右足にかけ踏み込み、
目を見開き潰すべき敵の姿を捉える。否、捉える必要は全く無い、何も見えていない。
何故なら、その繰り出される一振りは、木から巨大な鎌を抜くという工程を省き、
木をぶった切りつつ力任せにぶん回し、その力任せの一撃に巻き込まれるようにして、
フォレストタイガーの体が砕け散り、辺りには肉片と雨音、
そして巨大な漆黒の鎌を天高く掲げるガルカの姿だけが残っていた。
「こいつは、俺が泣いているとぬかした。
その理由が分かるまで、こいつは渡すことは出来ない。
残念だったな…。」
巨大な鎌をズシッと音を立てて地面に下ろし、少女の首に目をやり、傷が付いてない事を確認すると、
ガルカは空を見上げた。相変わらず、空は黒く波打っている。
「この空は、俺の心その物か?」
その問いかけに答えるように空が光る。
ただの稲光だが、ガルカは少女が答えてくれているのだと思えていた。
- 225 :第389章 優しい雨 ー外伝ー 2/2:06/10/20 09:17:14 ID:LPMOdhCM
- 『泣いてもいいと思うんだ。
悲しかったら涙を流すのは自然な事だと思う。
悲しみや憎しみを溜め込むのは暗黒騎士だけで十分だよ。』
…俺は暗黒騎士だ。涙は流せない。代わりに涙を流してくれないか…?
雨が少し強くなったような気がした。
ガルカの顔を流れる雨の一筋が、ガルカを泣かせている様に見えた。
- 226 :(・ω・):06/10/20 15:55:47 ID:/3shLruj
- おおぅ、黒石隊のガルカの話か!
- 227 :(・ω・):06/10/20 16:51:24 ID:uKk8gxUH
- 黒石隊ってなに?
>224-225 良かったです!乙!
- 228 :(・ω・):06/10/20 16:53:26 ID:/3shLruj
- 315章の登場人物
前スレ見てくるよろし
- 229 :第390章「嘘つき」1/2:06/10/21 02:57:33 ID:iUdvB58i
- 悪い事、そして良い事もやってきた。
しかし、悪行のもたらす評判というやつは、善行のそれを打ち消してしまうもの。
彼は評判の悪い冒険者だ。
首と胴が繋がっているのは、所詮小悪党。嫌われはするが憎むには値しない、その程度の存在だからだ。
国からのサービス目当てで、冒険者を名乗っているだけのごろつきである。
そんな連中はいくらでもいて、彼はその中の一人だった。
くだらない仕事をつまらない理由で失敗し、ひなびた町でほとぼりをさます事になった。
またか、と彼は思う。
こうなると、手持ちの金を使い切るまでフラフラとし、またジュノへ潜り込むのが常である。
町でも最低の安宿に腰を落ち着けて、そろそろ三日、彼が都会の享楽に飢え始めた頃、一人の来客があった。
冒険者が滞在していると、どこかで聞きつけてきたのだろう。まだ年端もいかない少女だった。
その少女は用件を切り出す前にこう言った。
「あなたも、嘘つきですか」
まともな依頼であるはずもなく、報酬など期待できないと思った彼は、ああウソつきだよ、と言い追い返そうとした。
しかし少女は執拗に食い下がり、話だけは聞く事になった。
彼女の父親は、冒険者であった。母親はすでに亡くなっている。
子供をかかえて遠出をできるわけもなく、町の近くをうろつくモンスターを狩って、わずかな収入を得るだけだったという。
そんな生活に退屈したのだろう。大きなもうけを得ようと、パルブロ鉱山へ遠征をした。
そして帰ってこなかった。半年前の出来事だ。
父親はもう帰って来ないと、周りの大人は言う。
しかし彼女はそれを嘘だと決め付ける。父親は、必ず帰る、と約束したからだ。
依頼は、その父親を探し出して、連れて帰って欲しい。
このご時世よくある話だった。どう転んでも良い結果は出ない、最低の仕事だ。
しかし、彼はこの依頼を受けた。
彼の少年時代と重なる少女の境遇に、同情したわけではない。自分はそんなに甘くはない。
きまぐれだ、と、自分に言い聞かせて。
- 230 :第390章「嘘つき」2/2:06/10/21 02:57:55 ID:iUdvB58i
- 鉱山は獣人の巣である。
彼は何度も命を落としかけた。
普段なら、ちっぽけな報酬のためにここまではできない。
しかし、あえてそれは考えず、無心に探索を続けた。
そして、彼は目指すものを見つけてしまったのだ。
少女には父親の遺品だけを渡した。
見つかったのはこれだけだと嘘をついた。
彼女は何か聞きたそうに彼を見つめた。しかし「そう」とだけ言い、報酬を払って去った。
事実を告げた方が良かったのだろうか、彼には分からない。
結局、彼女の信じたい事は全て嘘で、信じたくない事が真実だった。
彼は、その日のうちに荷物をまとめて、町を去った。
- 231 :229:06/10/21 03:03:16 ID:iUdvB58i
- 第391章「一昨日の出来事」
忘れていました。申し訳ない。
- 232 :第391章「一昨日の出来事」 :06/10/23 12:21:17 ID:X4tjDdEj
- 前回の章の語り部が次章のお題出すの忘れてました、まる
第392章「内藤たるたる物語:流星の騎士団」
- 233 :第392章「内藤たるたる物語:流星の騎士団」:06/10/23 13:25:08 ID:resIuGeW
- 太陽が沈み周囲が薄暗くなり始めた頃、一人のナイトが重々しく言葉を続けた
本日、騎士団の諸君に集まっていただいたのは他でもない
最近話題になっていた事についてだ。
早速、本日の議題についてだが、、、
さまざまな意見が飛び交い議論が交わされ続けた
どれほど時間がたったのだろう
気が付けば空が明るくなり始め、いままさに太陽が昇ろうとしていた
ようやくたどり着いた結論
それは・・・
騎士たるもの規律と礼儀を何よりも重んじるべきであろう
といった内容だった
ようやく議論もまとまり、何人かが席を立ち始めた時
「・・・ったく空気も読めよな〜」
一番末席に座っていた小さなナイトがポツリと呟いた
第393章「昨日の出来事」
- 234 :第393章「昨日の出来事」 :06/10/23 17:46:04 ID:9PRDHnTj
- えーっと、昨日はみんなでBCへ行ったんだ。
結構苦戦したのは覚えてるんだけど、最終的に勝ったのか
戦利品がなんだったのかを全然覚えていない。
さっき、昨日一緒だった忍者さんから
「昨日の分配送っておくからうけとってね」
って手紙とお金が届いてたから、勝ったのだと思う。
それにしても頭が痛い。ガンガンする。
白魔さんにちょっと見てもらおう・・・・・・
出掛けるのに鞄を持つと、鞄から空のビンが転がり落ちる。
鞄をあけると、空のビンがいっぱい入っていた。
ひとつ取り出して、ラベルを見る。
【ヤグードドリンク】
[闇/腐敗] ヤグードチェリー, ブブリムグレープ x 3
飲みすぎ注意。
第394章「違いがわかる人」
- 235 :第394章「違いがわかる人」 :06/10/27 12:56:05 ID:EW5oJdF3
- てんぱいぽんちん体操のときの、
揺れ具合から、
みずしまさんの体調がわかるって、
とおちゃんが言ってた。
第395章 「おしむじゃぱん」
- 236 :第395章 「おしむじゃぱん」 :06/10/27 13:42:09 ID:NeIkVmXn
- 「これは強敵でござる。どうすれば?」
聞く前に自分で考えて自分で判断しろ!どう見ても勝ち目はないだろ!
「撤退でござろうか?」
動け!走れない奴は生き残れない!
「ここは拙者が明鏡止水で食い止めるでござる!」
一人の英雄はいらないんだ!規律を守れ!
ここは、ひんがしの国
報酬に目がくらんで集団戦の指導を引き受けたものの・・・先が思いやられる。
前の指導者が自由に動けとかなんとか言ったばかりにパーティープレイのパの字もできない
やれやれ、ちょっと来るのが早すぎたようだ
今頃仲間達は中東を満喫しているのだろう
「無念でござる・・」
はいはい、衰弱治ったらまた起用するから。今は大人しく治療に専念しときなさい。
第396章「シンジラレナイ!」
- 237 :(・ω・):06/11/01 00:11:34 ID:DevMyJcC
- age
- 238 :第396章「シンジラレナイ!」 1/2:06/11/07 18:10:31 ID:Cq0+kMxl
- 気が付いたときには、私の体中に血が付いていた。
何があったのかは覚えていない。いや、思い出したくないだけかもしれない。
力強く握り締めている片手斧には血と脂と何かが付着し、ヌラヌラと光を反射している。
体が妙に重く、だるい…。
目が霞み、景色が揺らぎ、今自分が歩いているのか、立っているのか座っているのかもわからない。
ここは…、どこだ…。
何かが擦り寄っている感覚がした。
脇に目をやれば、そこにはトラが私の体を支えるように一緒に歩いてくれていた。
「おまえ…、無事だったのか。」
「グルルルル…。」
私はトラの頭を軽くなでて、トラの背中に倒れこむように伸し掛かってしまった。
「すまない…、少しつかれ…た。」
意識が遠のき、何も感じなくなった。
「ハァ…、ハァ…、ハァ…。まずいぜ、これは…。」
「いっ、嫌よ!こんな所で死ぬなんて!」
「落ち着くんだみんな!まだ、負けと決まったわけじゃない!」
私達はオークに囲まれていた。
久しぶりの仕事にありつけ、ダボイでオーク狩りをしていたんだ。
ところが、思わぬ反撃により白魔道士が死に、PT壊滅の危機を回避すべくダボイを逃げ回った。
しかし、私達には土地勘があまりも無かった。迷ったのだ。
そして、オーク達に囲まれ、絶体絶命の危機に陥っていた。
逃げる、逃げる、逃げる、逃げる、ひたすらに逃げる!
終始無言の黒魔道士のタルタルに矢が突き刺さり、「うっ!」と呻きを上げ生涯を閉じた。
最後まで諦めず、檄を飛ばしていたナイトが、空から降ってきたオークの槍に頭から串刺しにされ逝った。
赤魔道士目掛けて突進してきたオークの盾になったモンクが吹き飛ばされ、倒れたところを狙われ嬲り殺された。
もう、私と赤魔道士しか残っていなかった。
全滅も時間の問題だったが、それでも必死で逃げ続けた。
- 239 :第396章「シンジラレナイ!」 2/2:06/11/07 18:12:07 ID:Cq0+kMxl
- なんとか運良く洞窟に逃げ込み、私達はしばしの休息をとっていたが、
切らした息を整えるだけで精一杯で、魔力の回復を待つ余裕は無かった。
ペットのトラが私を気遣うかのように擦り寄ってくる。
「ごめんな…、主人がこんなんで…。」
私はやさしくトラの頭を撫でた。
「そうだわ!」
急に赤魔道士が立ち上がり、トラを見て言った。
「こいつを囮にして逃げればいいのよ!
なんで今まで気が付かなかったのかしら!
そうよ、それがいいわ!それしかないわ!」
「なっ…、なんだって…?」
私は彼女の言っている意味が一瞬理解できなかった。
だってそうだろう、この子は私の家族なんだ。
この子を囮にして、見殺して、逃げるだなんて!
私は当然反対した。しかし、彼女は一歩も引かなかった。
「おかしいのは貴方よ!そんな高がトラ一匹の命と私の命、どっちが優先されると思うの!?
そんなに、そのトラが大事なら貴方も一緒に死んだらどう!?
あははははは!それがいいわね!そうしなさい!そうしろっ!はやくっ!
死ねっ、死ねっ、死ねっ、死ねっ、死ねぇっ!!!!」
私は間違っていない。だから、斧を彼女の腹部に入れた。
見開かれた目は、怒りや憎悪、悲しみともつかない凍てついた色をしていた。
いつの間にか眠っていたらしい。嫌な夢だ…。
私のそばでトラが眠っている。ずっと、一緒にいてくれていたようだ。
眠りから覚め、少しずつ覚醒していく中で、とあるガルカの言葉を思い出した。
『人は己のために、いざとなれば
他の生物を犠牲にしても生き延びようとする。
お前だって例外ではない……。』
そうだった…、何も信じられない。
何かを守るためには自分の力しか信じられないんだ。
だから、私は獣使いになったのではなかったのか?
人間は信じられない。信じちゃいけない。
今日もどこかで一人、旅をしている獣使いがいる。
第397章 好きとか嫌いとか
- 240 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:24:40 ID:euDFrf0z
-
「おれ、この戦いがおわったら結婚するんだ」
浮いたはなし一つない山田のその一言は、
彼にとってある意味事件だった。
当然、祝いの言葉をかけるだろう。
続いて”今まで黙ってやがって”と飲みに連れまわし
何処かの酒場を出入禁止になるくらい破壊し尽くすかもしれない。
この城壁の外、地平を埋め尽くすまでの獣人の群れがいなければ。
「山田。今日はなんとしてもきのこるぞ」
「当然だ。おまえにも招待状を出してあるんだからな」
其のとき、怒号のごとき音声が城内に響き渡る。
”バルラーン絶対防衛線突破云々!”
「防衛部隊は全滅か」
「ああ。オレの妹も戦士で入ってたが死んじまったろうな・・・」
容易く城門は破られ、獣人がなだれ込む。
この都に篭城戦はないのだ。
堅牢な城壁は進入経路を絞るためだけに用を成し
城内に幾重にも連なる望楼は進入した軍団を分断する為だけに存在する。
- 241 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:25:21 ID:euDFrf0z
-
蹂躙されるために作られた都。
トカゲが人型に変体したかのような獣人の群れ
と攻城用であろう巨大な獣が山田達の視界を占めた時、
周囲にオゾン臭がたちこめ、全身の毛が逆立つ。
「対雷撃防御!」
両手の親指で耳をふさぎ、小指で鼻、残る指で目玉をおさえる。
なだれこむ獣人軍団の只中を数百万度のブラズマが出鱈目に駆け巡り
その光線上、すべての物質を炭化、あるいは気化、真空化させる。そして、
爆音。真空化された導電通路が音速を超える速さで閉じ、
時速1023Kmを超える衝撃波があらゆるものを破壊し尽くす。
「蹂躙せよ!」
蛋白質の焼ける匂いと阿鼻叫喚が占めた獣人軍団に、
抜刀した傭兵達が殺到する。
報奨を得んが為に既に死体となったトカゲ人からも
首級としてアタマに生えた鶏冠を切り取りまくる戦士たち。
未だ城門前を乱舞する稲光を潜り抜けた獣人が次々と
侵入し、瞬く間に乱戦となる。
「山田っ!生きてるかッ?!」
数十合のはてに漸く一匹の獣人を仕留めた彼が
首級もそこそこにあたりを見渡す。怒号と悲鳴、
金臭さに金属的な打撃音、火花が弾け血飛沫のおどる
地獄絵図と化した城門広場。そしてその城門から
新たに侵入した一体の獣人が、彼を目指し踊りかかる。
戦闘の雄叫びをあげ、その獣人を迎え撃ちながら
最早、山田に配る心は無くなっていた。
- 242 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:26:01 ID:euDFrf0z
-
一時間にも満たない戦いだった。
望楼や黒魔道士の戦術雷撃魔法により獣人軍団は分断され、
名うての傭兵団や即席の戦隊が次々と獣人を駆逐してゆき、
敵は撤退。いつもどうりだ。
報奨目的に徒党を嫌う傭兵の屍と首級をとられた
敵の残骸が埋め尽くす城門広場を、仲間や身内を探し
歩き回る人々。
「山田ッ!しっかりしろ・・・衛生兵ーーーーーーーッ!」
臓物を飛散させ、側溝におちていた山田を
抱え上げる戦士。下半身は分断され、無い。
「敵の・・・究極水撃魔法をくらっちまって・・・いてえ」
「結婚すんだろ、なあ、傷はかるいぜしっかりしろよ」
発声出来ることすら奇跡の致命傷だ。
「あ・・結婚・・フ、フフ」
山田は震える指先で胸板の内側から金属片をとりだしてきた。
そしてそれを彼に差し出す。
「やる・・・よ」
そう一言発すると、こときれた。
- 243 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:27:00 ID:euDFrf0z
-
「ばかやろう・・・」
金属片は、写真だった。
黄色いスカーフを巻いた栗色の髪の長い少女が
こっちを向いて微笑んでいる。
「こんなかわいい女を残して・・・”やるよ”じゃねんだよ」
装備や財貨に貪欲な男だった。それゆえ、孤独に
なることが多く、嫌われてもいた。・・・いや、
逆だったのかもしれない。人と交ることが不得手だった
為、疎まれ、物質的なモノに満足を求めたのかもしれなかった。
そんな寂しい男が、ようやくみつけた人生の伴侶と
生涯を誓い合うを目前にして・・・
「おお、その写真のひとは」
その声に振り返る。1人の男が覗き込んでいた。
「知ってんすか?」
なんという奇遇。こんな異国の果てで・・・
いや、この国で知り合った女なのかもしれない。
「まぁ、わたしも向こうの出ですからね。
一時は熱をあげたこともありましたよ」
その男ははにかむような笑顔をみせ、鼻の下をこすった。
- 244 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:27:41 ID:euDFrf0z
-
「知り合いかよ!」
「いや、知り合いとか・・・」
「よかった・・・いや、こいつ・・・山田っていうんですけど、
こいつのフィアンセなんです。・・・しらせなきゃ、こいつが」
涙で咽る。くそ、かならず届けてやるからな。
「大統領の娘ですよね。国民的なアイドルの・・・えっ?フィ・・」
死の際まで、この写真を胸に・・・
「・・・アイドルだって?」
改めて写真をみる。・・・そういえば、恋人を撮ったにしては
妙だ。なんというか、気を許したようなカンジみたいなものが
全く感じられない。裏返してみる。
「天昌***年 財団法人バストゥーク国営企画」
- 245 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:28:46 ID:euDFrf0z
-
「あの、ところで」
「・・・あんた、まだいたのか」
「いや、レイズいります?」
レイズ。蘇生の魔法。
死後一定時間内であれば、灰燼に帰してさえ
肉体、及びそれに付随する記憶を完全再生出来る奇跡の技。
戦いを嫌う僧侶が、戦いの果てにしか修得することができない魔法。
「いや・・・このままにしてやってください」
「いいんですか?」
「はい。・・・ほかにその魔法を必要とする人は沢山いるでしょうし」
タイミングをはかったように、すぐソバで女が
悲痛な泣き声をあげはじめる。・・・いや、ようやく
周囲が知覚できるようになってきたのか。
「そうですか、それでは。・・・いや、必要とする人は
沢山いるのですが、真にその人が必要とされる事って
少ないんですよね・・・寂しいことですが。あそこで
泣いてる人にしたって・・・いや、話が過ぎましたね。それでは」
世上に毒され、道を見失いかけているらしき僧侶が去ると、
彼は、山田の死体から使えそうな装備を剥ぎ取って去った。
そして疑問する。
おびただしい死の果てに生を拾う、その事に疲れる日が
いつか自分にも訪れるのだろうか・・・
若い女の声が、彼を呼ぶ。
「あら、生きてたのね。そっちは稼げた?」
血糊でごわつき、三倍くらいに膨れ上がった
セミロングの髪を気にしながら、歩み寄る女戦士。
- 246 :第397章 好きとか嫌いとか :06/11/10 02:36:20 ID:euDFrf0z
-
「いや、全然だ。そっちは良かったみたいだな」
女は返り血で染まった顔をぬぐうと、
「もう、臭くって!・・・お金にはならないけど、
またひとつ開眼したわ。・・・もう兄貴じゃ相手にならないかもよ?」
血化粧を歪ませ、だがしかし彼にとって
最高の笑顔で笑いかけてくる。
「・・・それじゃ僧侶に転職するか、しかたないな」
言いながら、それもいいかもな、と思う。
少なくともこの笑顔があるかぎり、生きることに
疑問をもつには至らない。
「・・・そういうのスキなんだ!」
彼の持つ金属性の写真、山田の形見を笑う妹に
好きとか嫌いとかじゃあない、と
ソレがどれだけの男の生を繋いできたかをもっともらしい
口調で騙りつつ、大通りの屋台へと遅すぎる
昼食をとりに向かう。
側溝のなか、山田の死体は悪食の金鯉につつかれながら
ゆっくりと沈んでいった。
第398章 ときめき☆カラクリ大作戦
- 247 :(・ω・):06/12/05 18:15:07 ID:A4ong0rM
-
ながい
- 248 :第398章 ときめき☆カラクリ大作戦 :06/12/09 16:04:15 ID:42GP71Oo
- アルザビの大通りの一角から歓声が上がる。
その中心にはカラクリ士の装束を纏ったガルカと1体のマトンがいた。
芸を見せるカラクリ士は白門にもいるが、
このマトンはマスターの頭の上に乗せられたリンゴを射抜いたり、
マスターと短剣を投げあったりとかなり危険な芸を鮮やかにやってのけていた。
かちゃんかちゃんと十本の短剣がマスターの手に収まるとマトンが優雅に一礼した。
「ゴ観覧 アりガトウ ゴザイマシタ」
観客たちは惜しみなく拍手を送ると三々五々と散って行った。
マスターであるガルカは、大道芸の荷物を片付けるとその場でバザーを始める。
残っていた客は品定めをし、目当ての商品を買うとそそくさと消えて行く。
いつ蛮族の攻撃を受けるか分からないアルザビでは、用が終れば誰も足早に立ち去るのだった。
マトンの手入れを始めようとしたガルカは、
並べた商品を見るでもなく、うつむいたまま座り込んでいるタルタルに気がついた。
最近見かけるようになった、装備から暗黒騎士だと思われるそのタルタルは、
マトンの芸を本当に楽しそうに見ているのだが、
終ると酷く寂しげな顔をして去っていくので気になっていた。
手にしたマトンを隣に置いて、彼はタルタルをむんずと掴み上げた。
「きゃあ?!」
抗議の悲鳴を無視して彼はタルタルを膝に座らせる。
「ここならマトンがよく見える」
そういうと、彼はマトンを取り上げ手入れを始めた。
じーっとその様子を見ていたタルタルだったが、やがてぽつりぽつりと
がんばって、がんばって、強くなろうとするほど
自分が無力で要らない子のように思えてしまうと語った。
「タルタルの暗黒騎士なんて…ダメなのかなぁ」
ぽろぽろと涙を零し、泣きじゃくるタルタルの頭を彼は黙って撫でてやった。
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